続・アトピー対策備忘録21: 体質改善19 はと麦粉(ヨクイニン)
当分は鳩麦の有効性を検証しようと思い、はと麦粉(ヨクイニン)を毎日飲んでいたが今一効きが悪い。効果を得たという体験者の話では充分な量と空腹時に飲むというタイミングが重要という事だが、量はともかく空腹時を図るのはやや面倒である。
摂取推奨量は漢方の生薬としては1日6g、ただの鳩麦としては1日15g〜30gと何故か随分隔たりがある。取り敢えず大量に摂取しようと思い1日分として10g程度を日に3度に分けて摂取してみたが、これが思ったより効果が有り、肌の炎症や痒み等が若干だが明確に抑制された。
ハトムギCRDエキスを摂取するのが最も効果的で量としても充分であり、またサプリメントとして手軽に摂取出来る分望ましいのは言うまでも無い。しかしただの鳩麦(鳩麦粉)を10g程度摂取するだけでも効果が確実に有った事もあり、鳩麦として1日分の摂取推奨量を取り続けるだけでも充分に体質改善に効果的と思われる。
サプリメントとしてだけでなく食品として食べても効果が得られる様であるので、これからはそちらでも充分な量の摂取を試みるつもりである。
手始めにオートミール粉の代わりにして蒸しパンやクッキーを作ってみたが割と美味しく、他にも米粉の代わりに鳩麦粉(全粒粉がより望ましい)を使うだけでも摂取量を増やせそうである(鳩麦はイネ科の植物でありグルテンフリー)。
勿論市販のハトムギエキス(CRDでない)サプリメントを鳩麦15〜30g相当分摂取するだけでも一定の効果は得られるし、そちらの方が摂取は容易だろう。あるサプリメントは1日量が鳩麦20g相当分であり、食事や間食で摂る場合も効果を期待するならその程度の量を摂ると良いのかも知れない。
一応濃縮するなどして大量に摂取する関係上残留農薬等の安全性が明確に示されたものを選択するべきであり、突き詰めれば検査済みの国産鳩麦を原料に使用したものが最も安全だと思われる。偶に見るヨクイニンの副作用についても原材料の安全性の低さから来るという説も有り、安全性には気を配っておいて損は無いだろう。特に有効成分の集中する薄皮や渋皮は穀物の外部にあり農薬等の蓄積し易い部位であるため、外皮エキスを利用するならば尚の事注意が必要である。
…ちなみに鳩麦はその腫瘍増殖抑制作用と抗酸化作用から中国では抗癌剤の原料としても利用されているそうである(日本でも薏苡仁は保険適応を受けた第三類医薬品である)。HSP利用による専門的な温熱療法もそうだが抗炎症作用を徹底して突き詰めて行くとガン治療にまで行き着くのは中々に興味深い。そしてこの突き詰めると抗癌作用にまでなるというものは、HSP然り大抵が抗酸化作用・抗炎症作用が強くアレルギーにも良く効くため、アトピー性皮膚炎治療にも効果が多分に期待出来ると思われる。
近年の研究によれば鳩麦が持つ効能としては「抗酸化作用、免疫賦活作用、抗高脂血症作用、抗炎症作用、筋弛緩作用、抗糖尿病作用、利尿作用など多岐にわたる薬理作用が報告されている」そうであり、その摂取により浮腫み予防に肌荒れやアトピー性皮膚炎等の表皮症状の改善、生活習慣病やアレルギー性疾患の予防と多方面に機能する。
…アトピー性皮膚炎やアレルギー性疾患の治療にも漢方処方はあるが、何故か一般に薏苡仁は処方されない。これはサプリメントと違い大量に摂取するという発想が漢方には無いからだろうか。或いはアレルギーやアトピーといった近年になって急激に症例や患者数の増えた現代の疾患にはまだ対応しきれていないのかもしれない。
実際以前の中国ではアトピー性皮膚炎患者が日本よりも少なかったそうであり、漢方での治療を行った症例の蓄積も未だ進んではいなさそうである。ただ近年は日本同様にアトピー性皮膚炎の患者数が増加し問題となっているとの事であり、治療法においても何らかの進展はあったかも知れない。
日本も昔はアレルギーの無い国と欧米から驚かれたこともあったそうである。しかし今やアレルギー大国であり、中国もその発展につれて日本の後を追ってしまっている様である。やがては他のアジア圏でも同様にアレルギー性疾患が増加するものと思われるが、それまでには根本的な予防法も含めて対処法を確立すべきだろう。
…にしても公害病でもあるまいし国家の発展度合いにより患者の増加する遺伝性疾患(仮)というのもつくづく無理の有る設定だとは思う。