SaaS Salesの経験で思い出した最も重要なコト
はじめまして。株式会社ベーシックの持田と申します。
ferret OneというWebマーケティングツールのセールスを担当しています。
ferret One自体気になる方は下記をご覧ください。(ここでは説明は割愛)
noteを書こうと思ったきっかけ
最近会社のみんながnoteで発信しているのを見て、
自分も何か発信したい!と思い立ち書いてみました笑
何を書こうかなと色々考えたのですが、
SaaSというモデルに関わり始めて3年半程度経過しているので、
今までの学びをいくつか時間軸に沿って書いてみました。
以前はSaaSの考え方と真逆の活動をしている会社に勤めていたので、
自分で言うのもなんですが、かなり考えが変わったと思います。
・SaaSの営業ってどういうものかな?と興味を持っている方
・売り切り型の営業スタイルに疑問を持っている方
などの皆さんに見てもらえると嬉しいです。
自己紹介
簡単に自己紹介です。
社会人デビューは2008年、当時は特にやりたいことも人生の目標も何もなく
偶然内定をもらえた、大手インターネット系のグループ会社に入社しました。
就活もほとんどしていなかったので、内定を出してもらえた当時の代表には今でも感謝しかありません。
事業としてはリクルートの代理店をしており、代理店の中では首都圏で1番の売上を誇る会社でした。
そう、超がつくほどのバリバリの営業会社ですw
総勢100名ほどの新人が1年間、切った張ったで売上を競うことをしていました。
2008年当時の僕です。1日100件電話、50件飛び込みを毎日していた頃です。(さすがに若いw)
そういえばPCはほぼ見ずに紙でリスト管理していましたね。
随分効率的な世の中になりました。
2009年以降は、色々あり新規事業の立ち上げ部署に配属され、Webの広告やSEO対策の提案をすることになります。
その後、2014年にベーシックへ転職し、ferret One立ち上げに奮闘しつつ今に至ります。
前職の新規事業では、騙してでもいいから売れ(ちょっとオーバーですw)、顧客の成功は関係ない、という文化だったため、1年間しか経験していない求人事業でのマインドを忘れるのに時間はかかりませんでした。
とにかく売る、顧客の成功は二の次、新規受注したらまた次の新規受注。
そして完全な電話営業です。当時は結構珍しかったと思います。
(今風に言うとインサイドセールスw)
地方の中小企業の代表宛に架電し、「初めまして、持田です」から、1度も電話を切らせることなく、即決で申込書を回収します。
(しかもクレジットカードもその場で決済、これはこれで今考えるとすごい)
代表と電話がつながると、2〜3時間クロージングし続けることもしばしば。
今考えるとすごい環境だったなと思いますw
毎日「今日◯◯万円即決しろ」という日商目標を追い続け、永遠に終わらない打ち上げ花火を上げているようでした。
そんな営業畑出身の33歳です。
SaaSとは
SaaSという言葉も結構浸透してきているのかなと思う最近ですが、
先日お客様より「SaaSって何?」という質問を頂いたので、改めておさらいです。
SaaSについてまとめられている、とても良い記事を見つけたのでシェアします。
弊社が運営しているferretの記事ですね。
ざっくりまとめると下記のような使われ方が主流です。
・SaaSは売り切りではなく、継続的に使ってもらい課金をしてもらうサービス
・顧客に解約されることがあり得る
・企業側はユーザーに長く使ってもらうことで、長期的に収益を得る
ferret OneもSaaSのツールです。
SaaSセールスの特徴
SaaSのビジネスモデルは、スポットの売上ではなく毎月の積み上げの金額(MRR)が重要な指標になり、お客様にどれだけ長く継続利用して頂くかが重要です。
そのため、プロダクトはもちろん、提案内容や契約後しっかり顧客が運用できるようサポート(オンボーディングと呼ばれます)が顧客にFITし、顧客社内でいかに導入したツールの運用体制を作れているかが必須条件となります。(導入しても運用しきれずに解約するケースは何のツールでもありえます)
まず、この時点で僕自身、前職でかなり多くの時間を費やしてきたことと真逆です。
簡単に対比させてみました。
引くぐらい真逆です。
求人事業では、求人原稿の申し込みをして頂き、顧客の採用成功へ向けて
全力コミットし、成功すれば一緒に喜ぶし、仮に採用できなかったとしても
理由を分析し再度提案にいきます。
顧客へ向き合い、自分が顧客の人事部というくらい顧客へコミットすることが求められており、とてもやりがいがありました。
2009年〜2014年までは、上記のような事業に所属していたので、本当にこれでいいのかな?という葛藤が常にありました。売れと言われたらとにかく売るんだけど、それで本当にいいんだっけ?と。
※誤解のないように補足ですが、現在は僕が所属していたチームや販売していた商品は存在しません。時代の流れに合わせて進化しているようです。そして、上記の経験がなければ今の僕は存在していないので得難い経験を積ませてもらい、感謝しています。
SaaSのビジネスで重要なことは、前述のMRRです。つまり、一度契約して頂いたら1年間で解約されてしまうと積み上がらないので、いかに契約更新してもらえるかが重要ということです。そして契約更新してもらうということは、導入してよかったと思ってもらうということです。
導入時はもちろん利用して頂く中で、顧客の課題を解決し続けるプロダクト、顧客にとってなくてはならないものになることがマストです。
結論、顧客の声を拾い進化し続けるプロダクトでなければなりません。
そのためにセールスは最も顧客とコミュニケーションをとる立場なので、無理やり売るというよりは、顧客の声を的確にプロダクトにフィードバックするスキルが最重要です。
SmartHRの宮田社長(@miyasho88)を密かに尊敬しているのですが、SaaSのセールスに求められることというテーマでブログを書いていて、記事中に出てくる「SaaSの営業に向いてない人」に以前の僕は完全に当てはまっていたなぁと強く思います。
まとめ
タイトルにある、SaaS salesの経験で思い出した最も重要なコトとは、ずばり顧客をハッピーにするということです。
すごくすごく当たり前で誰もが「そんなの知ってるよ」と思うかもしれません。が、意外と難しいです。
営業なので当然契約目標があります。無理やり売ることは可能ではありますが、結局解約予備軍になってしまうので本質的ではありません。
「今この状況の顧客から契約をしてもらっても絶対将来解約する」という感覚は、世のセールスマン・セールスウーマンの皆さんは必ず感じたことがあるはず。受注したら達成するけど顧客がハッピーになるとは限らない。
なので、最近は導入しても絶対に幸せにならないと断言できるお客様と商談した時(ferret Oneで解決できない課題)にはお断りすることもあります。
(それでも契約目標は変わらないのですがw)
僕は、顧客もハッピー、チームも達成してハッピーという状態を作りたいと思っています。そのためにはプロダクトが最大公約数の顧客のためになる進化を遂げ続ける必要があります。
SaaSのセールスは、プロダクトがどのように進化したら多くの顧客がハッピーになれるのか、を常に問い続けられる人であるべき、というのが僕の結論です。目の前の顧客に無理やり売っても解約予備軍になるくらいであれば、プロダクトがその顧客にFITする進化を遂げた時、または顧客側がプロダクトを導入するのに最低限体制を整えられる目処がついた時、にきちんと提案して課題解決の一助になれる。そんな想いを持ったセールスチームを作っていきたいと思います。
最後に、ferret Oneのチームをもう少し知りたい、という方は下記少し前にうちのトップセールスが書いた内容ですがぜひ御覧ください!
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