1:80キロのぽっちゃり、ダイエット中のおやつの少なさに血涙
ダイエット中のおやつは、1日200キロカロリー以内に収めること。
200キロカロリーですって。
近所のケーキ屋さんへ素敵な出会いを探しに行っても、ひと切れのケーキならシフォンケーキしか食べられません。
シフォンケーキといえば、もはや生地だけの最もシンプルなケーキと言っていいでしょう。
生クリームもフルーツもなく、ヌーディーかつネイキッド。
昔流行ったネイキッドケーキと呼ばれるもの以上にすっぽんぽんなのです。
けれど、これくらいで80キロのぽっちゃりは満足できるでしょうか。
いいえ、できないからぽっちゃりなんです。
日本には侘び寂びという文化がありますけれど、わたしたちのようなぽっちゃりが質素なシフォンケーキに趣を感じることはおそらくありません。
気づけば業務用スーパーで買ってきた1リットルのホイップクリームをかけているし、何ならジャムまで乗せています。
ポテトチップスにしても、たったの200キロカロリーくらいではまるっと1袋食べることすら叶わないのです。
痩せている人たちは「5枚も食べればもう満足」と言いますけれど、わたしたちぽっちゃりは1袋でもまだ足りません。
さて、そんなぽっちゃりが1日200キロカロリーのおやつで満足することは可能でしょうか。
結論から言いましょう。
ほぼ全てのケースで不可能です。
そもそも『ダイエット中に適したおやつ』としておすすめされる商品が狂っているのです。
するめ、ナッツ類、おしゃぶり昆布。
確かに、スリムな人の食べるおやつというイメージはありますね。
しかしぽっちゃりがこれらを見て『美味しそう!』と思うことは決してありません。
ぽっちゃりの求めている味はこれではないのです。
もっとガツンと脂っこく、脳がジワーッとするほど甘いもの。
もしくはその両方を兼ね備えたチーズケーキにドーナツ、菓子パンみたいなものなのです。
昨今では、ダイエット中の人のために様々な満足できるおやつも生まれてはいます。
けれど、これらの商品。
想定されているのは『夏までに5キロ痩せたい人』くらいの層であり、決してわたしたちのような『暴飲暴食をライフワークとするぽっちゃり』ではないような気もしています。
ぽっちゃりとは満足するまで食べることをやめない生き物です。
ゆえに痩せるおやつを食べたあと、物足りなさからいつものおやつを追加で食べるのです。
その結果、ぽっちゃりの体に何が起こるでしょうか。
当然ながら前より太ります。
いつものおやつにプラスして、痩せるおやつのカロリーが上乗せされるだけなのですから。
よっておやつを200キロカロリー以内に抑えることは現実的ではありません。
ぽっちゃりであるわたしはそう断言します。
とはいえ世の中には、稀に20キロ以上のダイエットに成功した猛者もいらっしゃいますね。
彼らがどうやって高カロリーなものとさよならしたのか、尋ねれば大抵の場合こう答えるでしょう。
『ダイエットの神が降りてきた』と。
何一つ参考になりません。
ただ、彼らに共通することは『食生活の改善と毎日の適度な運動を継続しただけ』なのです。
では、痩せるためにはダイエットの神を待つしかないのでしょうか。
いいえ、待っているだけでは何も起こりません。
かんたんに言ってしまえば、ダイエットの神の正体は『決定的な意識の変革が起こったタイミング』を神格化したもの。
ですから、いくら天に祈っても神は降臨しません。
そう、降臨しないのです。
今や誰でも知っているダイエットの常識として『食事9割、運動1割』『痩せるための環境を整えること』が大切だと言いますけれど、いちばんの大前提として『決定的な意識の変革』が起こらなければ成功は夢のまた夢。
いつまでも200キロカロリー以内のヘルシーなおやつを前にして二の足を踏み、いつまでたっても痩せられないわたしが言うのですから間違いではないのでしょう。
でも、200キロカロリーだなんて。
痩せたい気持ちはありますけれど、それ以上に食欲のあるわたしには、とても耐えられる気がしないのです。