【徒然なるままに】盆踊り
私が子どもの頃に居た地域では8月の14、15、16日の三日間盆踊りがあり、それは自分にとって夏の楽しみの一つだった。
やぐらを中心に煌々と灯る提灯の下、こんな夜にたくさんの人達が集まって曲に合わせて踊っている。
はだか電球に照らされた夜店に並ぶ見慣れない魅力的な品々。
この非日常に身を置くためにはその日必ずお昼寝をしなければならなかったのだけれど。
小さい頃は親に連れて行ってもらっていた盆踊りだが、小学生高学年ともなると友達と一緒に行くようになる。
その日は早めにお風呂に入り、浴衣を着せてもらい、少しだけお化粧をしてもらう。
お小遣いを持って、同じように浴衣を着た友達と連れ立って行くのだが、子ども同士で夜に出かけて、おまけに好きなものを買えるというのは少し大人になった気分だった。
三日間の最終日には朝まで踊りが続き、踊るのが好きな私は、大きくなったら朝まで踊ろうと楽しみにしていたのだが、中学の時に引っ越しをして、その地を離れてしまった。
その後大人になって、たまたま隣の地区である友人の家に泊まりに行った時、そこでも夜通し盆踊りがあったので、念願叶い朝まで踊る事が出来た。
半ば強制的に友人を付き合わせた気がするが、あれを毎年楽しめる人はいいなと今でも思う。