【この本を読んで考えた】ライ麦畑でつかまえて(野崎孝 訳)
最初この本を読んでみようかなと思ったのはなんとなく、心がソワソワしていた若かった時代。
「おかしいと思ったらたとえ一人でも声をあげる!」などという環境に身を置く反面、薄暗いジャズ喫茶に入り浸って世を拗ねたような少年たちとたむろってたりと、自分の中に明るいのと暗く気怠いのが同居していた時代。
この本の存在を知って「読んでみようかな……」なんて母親に言ってたら、「暗いの読むんやなー」と。
(私の記憶違いでなければ確かこの小説でこういう会話だったはず)
その時は「暗いもの」とわか