最近読んだ本の話 vol.82
「最近読んだ本の話」の第82弾です。だんだん秋が深まって冬に近づいてきました。紅葉が綺麗です。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。
1、大島 真寿美『たとえば、葡萄』
最近移住する人の話をよく読んでいる気がします。読むとわくわくしてきて、私もどこかに移住しようか、なんて夢が膨らみますが、この小説の主人公の美月は移住しようなんて最初は思ってなかったんです。仕事を辞めて実家には帰りたくなくて、母の友人宅へ転がり込みます。個性の強い母の友人たちが次々に登場して、あれよあれよという間に古い家のリノベーションを手伝うことになり、葡萄畑と出会って、頼まれた仕事をやっていくうちに美月は自分のやりたいことを見つけます。こういう展開いいなあ、楽しそう!
2、湊 かなえ『湊かなえのことば結び』
湊さんがFM大阪で2020年6月から2022年3月までパーソナリティを担当されたラジオ番組の内容から、抜粋して加筆されて本になったそうです。
海外のブックフェアの話やサイン会の話、食べ物の話や飼っている猫の話など、湊さんのまわりのできごとが盛りだくさんの楽しい内容でした。
小説やエッセイを募集してリスナーの作品を講評したり、課題図書を読んだ感想を募集したりもしていて、リアルタイムで聴きたかったです。読んでみたい本がまたいっぱい増えました。
3、辻村 深月『嘘つきジェンガ』
3つの詐欺の物語が収録されています。ああ、もしこんなことになったらどうしよう⁉と、巧みな心理描写に他人事ではなく感じられて、はらはらしながら読んでいたら、あれっ?大丈夫だった⁉前より良くなったんじゃない?というような、思わぬ展開を見せます。こんな風にはなかなか書けない。面白かったです。
今週は「最近読んだ本の話」を書くことができました。あともう1か月ちょっとで今年が終わるなんて!最後までお読みくださってありがとうございました。
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