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最近読んだ本の話 vol.111

 「最近読んだ本の話」の第111弾です。9月になりました!まだまだ暑いですね。最近読んだ本を3冊ご紹介します。

1、森 バジル『ノウイットオール あなただけが知っている』

第30回松本清張賞受賞作
この小説は、選考委員への「挑戦状」だ!
衝撃のデビュー作。

1つの街を舞台に描かれる、5つの世界は、少しずつ重なりあい、影響を与えあい、思わぬ結末を引き起こす。
すべてを目撃するのは、読者であるあなただけ。
推理小説/青春小説/科学小説/幻想小説/恋愛小説
5つの物語は、5度世界を反転させる。
森バジルを読めば「世界が変わる」

Amazonより引用

 推理小説/青春小説/科学小説/幻想小説/恋愛小説の5章からなる本です。
 1章目の「推理小説」は、殺人事件現場からはじまります。5つの物語はそれぞれ関係があって、登場人物があっちにもこっちにも出てきて面白いです。あの場面はこういうことが起こっていたのか!と後からわかりますが、登場人物たちはお互いの関係を知らないのです。これはすごい物語です!
デビュー作とは信じられない!次作も絶対読みたいです。 


2、乗代 雄介『それは誠』

修学旅行で東京を訪れた高校生たちが、コースを外れた小さな冒険を試みる。その一日の、なにげない会話や出来事から、生の輝きが浮かび上がり、えも言われぬ感動がこみ上げる名編。

Amazonより引用

 修学旅行に出かけた高校生たちの話です。読みながら自分の修学旅行を思い出して、もっと面白い思い出深い旅行にできたはずだったんじゃないか?と、当時の自分の行動を振り返って苦々しく思ったりしながら読みました。
 主人公の誠が修学旅行の話を振り返って書いている、という形の物語になっています。誠たちの修学旅行先は東京で、2日目の班ごとの自由行動でどこに行くかを事前に話し合っている時に、日野に行きたいと誠が言い出したことから、班員たちはぐっと近づき始めます。
 自由行動では結果的に、誠と同じ班の男子3人で日野に住んでいる誠のおじさんに会いに行きますが、連絡せずに突然訪ねたのでおじさんは不在で、ぎりぎりまで待つことにしたけど帰りの集合時間に間に合わせなければいけない。そこで機転を利かした班員のアイデアで、同じ班の女子も協力しての大芝居を打つことになって…。
 こんなことがあったら楽しいだろうなあ!ちょっとした何かがきっかけで学校生活は劇的に楽しくなるかもしれなくて、今学校に行っている子たちが自分の持ち味を発揮しつつ、楽しい学校生活が送れたらいいな、と思いました。


3、川上 未映子『深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集』

川上未映子、12年間の軌跡。
雑誌Hanakoの連載エッセイ「りぼんにお願い」が書籍化!

どれだけ時間が過ぎても言葉にできないことが
それぞれの胸にあるのだと思う
              ――川上未映子

Amazonより引用

 川上未映子さんのエッセイってどんなことが書かれてあるのかな?と知りたくて読みました。
 2011年からの12年間に書かれたエッセイが収録されています。
 川上さんが、明晰夢が見たくて金縛りにあいたいと願っているところを読んで、明晰夢って見たことあったかな?と考えてみましたが、夢の中でこれは夢だと自覚している夢、というのは何回か見たことがあります。明晰夢を見ている最中はどんなことを想像してもものすごくリアルに体験できるそうで、いいことを聞いた!と思って挑戦したくてたまらないのですが、それを知って以来なかなか明晰夢が見れません。今夜こそは!
 川上さんはやさしくて繊細ですごくいい人だなあ。ご家族をすごく大切にされていて、お祖母さんのお話とお姉さんのお話のところで泣きそうになりました。


 こまぎれの時間に読書をしようとしていますが、なかなか内容が頭に入ってきません。もうちょっと涼しくなったら集中できるかも。最後までお読みくださってありがとうございました。

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