最近読んだ本の話 vol.129
「最近読んだ本の話」の第129弾です。この間まで桜が咲いていたのにもう暑くなってきました。まだ4月なのに!今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。
1、九段 理江『しをかくうま』
始まりは幻想的な馬と人間との出会いが描かれていますが、次の章からは雰囲気がガラッと変わり、現代のお話です。競馬実況の仕事をしている主人公がいかに馬を愛しているか、夜通し実況を練習し続ける姿などが描かれます。一体この物語はどうなっていくのか⁉と気になって読み進みました。筆力がすごいです。どんなことでも変幻自在に書けそう。
2、柴崎 友香『続きと始まり』
別々の場所に住む3人の男女の日常が交互に描かれています。滋賀に住む石原優子は東日本の地震の時にたまたま関西に帰省していて、やっと就職できたデザインの仕事を続けられなくなり、その後結婚して子供が生まれて今はパートで事務の仕事をしています。神戸の地震の話も描かれていて、読みながら自分もこの二十何年の時間を振り返っていました。
東京に住む小坂圭太郎は料理人、柳本れいは写真家で、それぞれの今までの暮らしと現在の感染症の流行中の暮らし、地震が起こった頃のことが描かれています。この3人みたいにみんなそれぞれの時間の積み重ねがあるんだよなあ。こういう本を書ける柴崎さんはすごい人だ。
3、三浦 しをん『しんがりで寝ています』
三浦しをんさんのエッセイです。絶対面白いだろう、と期待して読み始めましたがやっぱり面白かったです。三浦さんはピカチュウが好きになって特大サイズのぬいぐるみを買い毎日話しかけて一緒に寝ているのですが、その様子を読んで、私は自分との共通点をいくつか発見しました。ピカチュウの物まね、数年前までやっていました。いい年をして何をやってるんだろう⁉と私も思ってました。作家という仕事は大変だろうと想像しますが、ぬいぐるみといつでも戯れてぐだぐだしていられるのはいいなあ!と思ってしまいました。最近上司から、仕事する目的って何?と聞かれたのですが、私は「もし仕事をしていなかったら一日中ぐたぐたしてしまうと思うので、シャキッとするためですかね~」と答えました。その答えでよかったんだろうか⁉
待ちに待ったGWが始まりました!どこにも行く予定はないですが、のんびり本が読めたらいいなあと思っています📚最後までお読みくださってありがとうございました。
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