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最近読んだ本の話 vol.98

 「最近読んだ本の話」の第98弾です。うちの近所では薔薇が咲き始めました。今日からGWが始まってさっそく雨ですが、楽しみたいと思います。最近読んだ本を3冊ご紹介します。

1、イザベラ・ディオニシオ『女を書けない文豪たち イタリア人が偏愛する日本近現代文学』

古典超訳の次に挑むは、日本近現代文学史上に燦然と輝く文豪とダメ主人公!
『舞姫』『こころ』『真珠夫人』etc.
ああも女心をわからないのは、なぜ??
古典文学ではあんなに巧みだったのに(嘆)
日本文学を偏愛し、恋愛下手も自認する翻訳者が文学史の誇る「最もくどくてどうしようもない男」たちから謎に迫る。
近現代文学はロマンチックラブとの格闘史だ!
<愛>の在り方が変わった近代。
名作を誰もが持つロマンスの黒歴史から読み直すと、偉い「文豪」でなく、恋愛下手で頭にもくるけど可愛らしい「男」たちの素顔が見えてくる。
古典文学の超訳で知られる著者だが、最も読み込んできたのは近現代文学。
文学史の誇る「最もくどくてどうしようもない男」たちを、誰もが持つロマンスの黒歴史から読み直し、日本人の恋愛史まで浮かび上がらせる。
未読でも既読でも楽しめる、ロマンスで読み解く日本近現代文学。

Amazonより引用

 この本めちゃくちゃ面白いです。こういう出会いがあるから本を読むのはやめられません。日本現代文学の文豪たちは、女心をまったくわかってない!とイタリア人の著者が説得力のある言葉で綴っています。紹介されている作品は、『舞姫』『こころ』『痴人の愛』『金色夜叉』『真珠夫人』など他にも5作品。たしかに『舞姫』はモヤモヤしたなあ。『こころ』はなぜみんなが好きなのか私にはわからない。明治時代に外国のロマン主義文学を読んだ若者たちが、「ロマンチック・ラブ」に騙されて「恋愛」に悩み翻弄される男が登場する数々の作品が生まれたのではないかと著者は言います。その影響は現代まで続いているような私たちの意識にまで浸透しているような、小説の力はすごいな。


2黒田 龍之助『外国語の遊園地』

夢の外国語ショートショートエッセイ集
 海外を旅したいけれど、いつも行けるとは限らない。そもそも昔の世界は、いつだって訪れることができない。そんなとき、かつて旅先で手にしたにぎやかな品々がワクワクさせる空間を作り出し、わたしたちを「外国語の遊園地」に誘ってくれる。目覚まし時計やカレンダー、帽子、ネクタイ、請求書、会員証、しおり、時刻表、卵パックなどなど、これまで著者が長年旧ソ連や東欧を旅してきたなかで出合ったさまざまな「もの」を通して、外国語の魅力を語りかけるショートショートエッセイ集。

Amazonより引用

 面白そう!と思って手に取りました。著者が外国を訪れた際に買って帰ってきたモノたちの話です。1つずつのお話がそんなに長くなくて読みやすいです。チェコ製の目覚まし時計に「チェコ太郎」と名付けるところに親近感が湧きます。読み進んでいくと、著者が外国語を何か国語も理解できるということがわかります。毎朝奥様とともにチェコ語とロシア語の例文をノートに書き写しているそうです。私は常々疑問に思っていたんです、外国語ができる人はどうやって忘れないようにしているんだろうと。やはりたゆまぬ努力だったのだ。すごい!大学で教えてらっしゃるのですが、こういう先生に教わりたかったなあ!と思いました。


3、ジェーン・ス―『おつかれ、今日の私』

誰にでも
ねぎらわれたい夜がある
つい頑張っちゃう人
必携の書をお届けします
今日の疲れは、今日のうちにさよなら
自分を慈しむセルフケア・エッセイ48篇

Amazonより引用

 著者のジェーン・ス―さんやお友達の体験談をまじえながら、こういう風に考えたらいいよね、とか、好きなバスソルトを買ってゆっくりお風呂に浸かろう、ということが書かれています。みんな疲れてて癒されたいんだなあ、私だけじゃないんだなあ。仕事していて色々あるけど、まあ明日もなんとか頑張ってみるか、という気持ちになるような元気をくれる本です。


 あっという間に4月の終わりです。毎日が猛スピードで過ぎていきます。今年も4か月、もう3分の1頑張った!GWはゆっくり休むのだ~。最後までお読みくださってありがとうございました。

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