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最近読んだ本の話 vol.52

 「最近読んだ本の話」の第52弾です。寒い日が続きますが、夕方はだいぶ明るくなって春が近づいてきました。今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。


1、斜線堂 有紀『愛じゃないならこれは何』

斜線堂有紀のはじめての恋愛小説集。/『きみの長靴でいいです』天才ファッションデザイナー・灰羽妃楽姫は、二八歳の誕生日プレゼントに、ガラスの靴を受け取った。送り主は、十年来の妃楽姫のビジネスパートナー、そして妃楽姫がいつか結婚すると信じている男、妻川。人生の頂点に到達しようとしている妃楽姫だったが、しかし次の瞬間彼女が聞いたのは、妃楽姫以外の女との、妻川の結婚報告だった。      =Amazonより引用-

 愛についての5つの物語が収録されています。どのお話もなかなかうまくいかない愛の話です。ファンを好きになってしまって家に忍び込んでしまうアイドル、仕事のパートナーを好きになり、相思相愛だと思っていたら、相手が別の人と結婚してしまうことになったデザイナー、高校時代から仲が良かった男女3人のうち、2人が恋をしてしまってバランスを保てなくなり、3人で居続けるためにあれこれ画策する話、などなど面白かったです。男女間の友情って難しいよなあ、と私は思いますが、皆さんはどうでしょうか?普通に成り立っている人もいますよね。私は友達として好きな人は、好きになりそうになるので気をつけています。


2、柚木 麻子『らんたん』

大正最後の年。かの天璋院篤姫が名付け親だという一色乕児は、渡辺ゆりにプロポーズした。
彼女からの受諾の条件は、シスターフッドの契りを結ぶ河井道と3人で暮らす、という前代未聞のものだったーー。     -Amazonより引用-

 総ページ数496ページ、字も小さめでぎっしりです。読み始めると、プロポーズされた相手に「家族のような女性との3人での暮らし」を条件に出すというびっくりな展開に、この先どうなるんだろう?と気になってどんどん読み進みました。河井道さんの人生を、読みながら同時に体験しているような、まわりのたくさんの人たちとのエピソードや、幼い頃の体験、学校を開校するまでのお話や、戦争が始まってからの学校の状況などたくさんのことが描かれています。明治から昭和中期頃までの河井道さんたちの活躍のおかげで、女性が学ぶことができやすくなったんだとよくわかりました。私はもっとその恩恵を大事にして、高い教育を積極的に受けようと行動すればよかったんじゃないか、と思ったりしました。私の人生プランでは、おばあちゃんになってから大学に行く、つもりだったんだけど…。道さんとゆりさんが支え合って、自分たちの理想の学校を作るところ、周りのたくさんの女性とのシスターフッドの絆が素晴らしくて、ワクワクしながら読みました。


3、鈴木 輝一郎『何がなんでも長編小説が書きたい!』

プロ作家を目指すには、長編小説の執筆が不可欠! ついに江戸川乱歩賞を輩出した小説講座カリスマ講師が「長編小説が書けない」作家志望者に、具体的かつ実践的な解決法を伝授!-Amazonより引用-

 この本のタイトルを見て、「これは知っておきたい!」と興味を持ち、読みました。私は長編小説を書いたことはないですし、短編小説も書いたことはないですが…。この本の中では「作品のテーマを決めること」「登場人物全員の履歴書を書くこと」が勧められています。書けない理由がたくさん述べられていて、解決策も満載です。「長編小説を書きたい!」と思った時にはこの本を参考にしようと思いました。


 今週は「最近読んだ本の話」を書くことができました。本を読むペースはゆっくりになっていますが、楽しく読んでいます。最後までお読みくださってありがとうございました。

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