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【働くことを支える③】仕事の機会を提供し自立を支援する「ビッグイシュー」~ホームレス支援と自立への道~


■最初に


こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

ホームレスの方に仕事の機会を提供している「ビッグイシュー」さん。
前回は、活動内容と活動までのお話しをしました。
今回は、販売員の方の着目したお話しです!

▼以前の記事
ホームレス支援と社会貢献
販売員の挑戦、自立、就労、そして人権


ビッグイシュー
Webサイト:https://www.bigissue.jp/
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大阪本社 所長 吉田さん


■ホームレス支援と自立への道


〇日本と海外の違いとその背景


ビッグイシューという雑誌は内容が充実しているんです。
そこで、どんな風に作っているのかお聞きしました。


オファーしても日本人はね、全然出てくれなくて。
それはホームレスのイメージがつくからっていう理由なのですが、
本人がいいって言っても事務所がNGと言ったりすることもあって・・・。
日本ではイメージがつくのは良くないことなんですよね。

海外の人は、むしろこういう雑誌に出ることが自分のステータスだっていう部分もあって、かっこいいなと思うんですけどね。

それでも、今はだいぶ良くなってきたんですよ。

編集部としては、この本が好きだから、
たまたまホームレスの人から買わないといけないっていう意気込みではやっているんですけどね。

海外と日本の違いや、ビッグイシューを作っている人の気持ちを教えてもらいました。


〇若者ホームレスの増加とギャンブル依存


リーマンショックの時には、若い人たちがホームレスになることが増えたんです。
と、吉田さんはいいます。

特に30代や40代の人が多かったです。3割くらいいました。
将来の日本を担う若者がホームレスになるなんてこれはやばいなと思い、
ビッグイシュー基金が調査・提言をしました。


ホームレスの問題には、
ギャンブルが関係していることもケースもあります。

パチンコなどのギャンブルに依存してしまう人が多くて、
僕は1回も経験がなかったので、知らなかったのですが、
ギャンブル依存症は、薬や気合いだけでは治らないということを知って、
ギャンブル依存症は病気であって、
本人の意思だけの問題ではないことを知ってもらおうと、
ギャンブル依存症についての特集を組んだこともあります。


この人、真面目で働き者なのになんでホームレスになったのかな?
そう思って話を聞くと、ギャンブルが関係していることもあって、

日本では、パチンコなども規制はあまりないので、
ふらっと入ることができる場所です。
先輩に連れて行かれて、はまってしまうということもあったり、
身近なものなんですよね。他の国ではもっと厳しく規制されていることも多いんです。

日本では簡単に入ることができるので、
依存症からホームレスになる人も多くて・・・。

なので、ギャンブルの問題についても学者さんたちと一緒に考えて、
提案をしています。
本当はギャンブル依存症の人たちを助けるために、
もっと対策が必要だと思っています。


〇空き家問題とホームレス支援


空き家問題に関しても考えていることがあると吉田さんはいいます。

日本には、家がなくて困っているホームレスの人が約3000人います。

でも、空き家はもっとたくさんあるんです。
日本全体で約800万戸もあるらしいのです。

家って人が住まないとどんどん劣化していくじゃないですか。

でも、空き家はそのままで、新しいマンションがどんどん建てられていて、これはちょっといびつな感じだなと思っていて。

ヨーロッパでは、公営住宅で、
みんなが住めるように政府が作った家がもっとたくさんあって、
例えば、シングルマザーの方が安い家賃で住めるようにしているんですよね。
そうすると、その人たちの生活が少し楽になります。

私たちは、空き家をもっと活用して、
ホームレスの人たちが住めるようにしたいなと思っていて、
いろいろなアイデアを出しているところです。

空き家を活用して、安く入れたら、
将来がちょっと明るくなるじゃないですか。

今よりも、もう少し金銭的に余裕があると、
その人たちも生き生きできるんじゃないかと思っています。


〇ビッグイシューが考える自立


ホームレスの人たちが、
自立できるように自分で考えて行動できるようにということを、
大切に考えているビッグイシューさん。
ビッグイシューさんの考える自立についてお聞きしました。

社内でその自立って何だろうねっていう話をしているのですが、
最終的に、幸せになって生きてくださったらいいと思っているんですけど、
販売員を卒業するということも、本当にいいのかどうかっていうことや、
何をもって自立って言うのかっていうのは、すごく社内でも議論になっています。

ビッグイシューを売りながら、それを誇りにして、
お客さんと接しながら、生きてらっしゃるのが自立ではないのかというところもあります。


なので、その人が一番選びたい道を行けるようにサポートするっていうところが、今のところは最終的なところなんですかね。

その人が選ぶ選びたい道、
それが、他のところに就職することであれば、それは応援したいです。
そんな感じですね。

やっぱり、
世の中や社会のしんどさみたいなものが見えているスタッフが多いので、
そこに戻ることが本当にいいのかな?
っていうところはありますね。

選ぶのは最終的にその人なので、
その人の判断を応援していたいと思っています。


■最後に


最後までありがとうございました。

吉田さんのお話しを聞いていて、日本と海外の感覚の違いや公的な支援の違いって大きいなと思いました。
というか、公的な支援が当たり前だからこそ、海外の方はビッグイシューに出ることはステータスと思えるのかな・・。とも感じました。

次回は最終回、これからも挑戦をつづけていくお話しです!
次回も見てもらえると嬉しいです😊