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【働くを考える①】柔軟なアイデアで地域と共に未来を創る「アグティ」~地域社会に根ざした持続可能な活動〜


■最初に


こんにちは!サイボウズのもっちーです😊

今回からは、地域と共に新しい働き方を通じて居場所にもなっている「アグティ」さんにお話しを聞いてきました。
アグティさん社内で変わってきたこと、障害者雇用を考えて動いたけれどうまくいかなかったことや時間をかけて変化してきたことや、地域でのつながりも含めてたくさん学ばせていただきました。

〜アグティ〜
Webサイト:https://www.agt-kk.co.jp/top.html
note:https://note.com/acwa_agt

※noteで利用している写真はアグティさんの許可を得て掲載しています。



アグティWebサイトより


■地域社会に根ざした持続可能な活動


○地域と共に歩むアグティ


アグティさんは、医療福祉施設や店舗などの清掃業務や、クリーニングサービスも展開しています。
また、地域循環ワークシェアリングプロジェクト「ACWA」など、
地域社会との連携を重視した取り組みも行っています。
このワークシェアというのがとても素敵でした。
京都にある「ACWA BASE」さんにも見学に行ってきました。

ACWA BASEでは、
地域住民が自由に参加できる柔軟な働き方を提供しています。

ここでは、クリーニングされた衣類などを畳むという作業を、
自分の都合に合わせて働く時間や頻度を決めることができるんです。

いつ来てもいいスタイルなので、働くことに対する義務感から解放され、
ストレスを感じることなく、自分のペースで活動できる環境
となっています。

また、ACWA BASEでは、地域の人々との交流の場にもなっておりました。

今回は、アグティの代表、齊藤さんにお話しをお聞きしてきました。

アグティWebサイトより


○ACWA BASEの柔軟な働き方と地域交流


ACWA BASEについて教えてもらいました。

ACWA BASEは、地域の中に、
洗濯物をたたむ仕事をする場所を作りました。

地域の人たちは、
好きな時に来て、好きなだけ働いて、その分のお金をもらいます。
これが地域の人たちのつながりを作る場所になるといいなという思いもありました。

仕事があることで、来るきっかけができて、
社会の一員としての役割を果たすことができます。

やってみると、いろんな良いことが見えてきたといいます。

たとえば、ここに集まる方のほとんどは、
ここに来ない時は家にいるか、クリニックに行っていたんです。
医療機関が集まる場所になっていて、
これが医療費をどんどん上げているんだなと感じました。

だから、社会の一員として仕事をしながら、
お金も得ながら集まる場ができていることで、
結果として医療費の削減
もできているのではないかと思います。

また、いつも来ている人が来ていないと電話して安否確認をするなど、
地域のつながりが強まっています。

引きこもりの人が社会に出る一歩として来たり、
障害のある人が就職訓練の一歩として利用したりもしています。

定時制高校に通う学生が昼間に収入を得るために来ることもありますよ。
と、教えてくださいました。


■齊藤さんの原点とアグティ

お話しを聞いた代表の齊藤さん


〇幼少期の経験が導いた道


ワークシェアや地域のつながりなどの取り組みをしている、
齊藤さんの原点をお聞きしました。

僕は3人兄弟の長男で生まれました。
祖父が会社を立ち上げて、父が引き継いだのですが、
僕が保育園の時に会社が倒産しました。

生まれた時は長男で、みんなに喜んでもらって、
それなりの暮らしをしていたのですが、
会社が倒産してから、家の中の雰囲気が変わり、
ご飯を食べている時に、土足で上がってきた人が「お金を返せ」と言ったり、父と母がよく言い争っていたりしたこともありました。

幼少期の経験から、お金がないと人の心が荒れていくことを実感し、
人を信用することに躊躇する
ようなとこがあったと思います。

結果として、僕は大学進学を諦めることにして、
高校を卒業して、19歳の時に、
叔父が作ったアグティでアルバイトをして、そのあとに就職しました。

大学に行っている友達よりもお金を稼ぎたい、
という気持ちもその時はありましたね。

ACWA noteより


○齊藤さんの挑戦と学び


仕事をしていく中で、お客さんから評価をもらったり、
会社の業績が上がり、共に働く仲間も増えてきたのですが、
その頃は、高圧的な態度を取ったり、全部を掌握したい気持ちがあって、
その結果、社員が辞めていくこともあったんです。


35歳の時に社長になったのですが、
社長になってから、何をすればいいのかわからなくなって、
経営の勉強を始めました。

勉強している中で、「会社は社長の器以上にはならない」と言われて、
怖くなったんです。


僕の器が社員の人生に影響を与えることが怖かった。
それから、人としてどうあるべきかを勉強しました。

自分のアイデンティティや価値観を言語化し、受け入れていくと、
手放せないものと手放せるものが明確になってくるんです。

手放せないけど、手放した方がいいものもあって、
全部を掌握したいという性質は、急に変えることはできないけれど、
働く人にとって負担であることはわかっていて、
どうしたらいいかなと思って、
環境を変えることにしたんです。

まず、会社に行かないという選択をしました。
会社に行かないと、見えないことが当たり前になるから、
当然掌握できないし、見えないから言いたくなるということも無くなりました。
会社に行かないことで、共に働く仲間も自由になり、
僕にも感謝の気持ちが生まれてきて、今の活動につながってくることになりました。


■最後に


最後までありがとうございました。

とても柔軟な発想で、地域の人のいつきてもいい働き方を作っているアグティさん。見学に行った時も、地域の人たちがとても楽しそうに洗濯物を畳んでいるのが印象的でした。
地域の人たちが仕事を通じて楽しく居場所になっている様子がとても素敵な場でした。

次回は、アグティさんの大事にしていることや、障害者雇用についてのお話しです!
次回も見てもらえると嬉しいです😊