直感はどれほど正しいか
「黒縁メガネをかけ、歴史に詳しく、整理整頓好きの几帳面な男性」はどちらの職業に就いている可能性が高いでしょうか?
A 博物館の職員
B メーカーの営業
このような問をされたら、どちらと答えるだろうか。
Aと答える人が大半ではないだろうか。
しかし冷静に考えてみよう。
博物館の職員とメーカーの営業それぞれの人数を比べた場合、後者のほうが圧倒的に多いはずである。
つまり先程の問では、Bのほうが可能性が高いということになる。
でも大半の人は思わず直感でAと答えてしまう。
これは「黒縁メガネをかけ、歴史に詳しく、整理整頓好きの几帳面な男性」という人物の特徴から勝手に典型的なイメージを連想してしまっているからである。
「そうか!早とちりしてしまったー!」という人も多かっただろう。
このように人間の直感は、早とちりした回答を導いてしまうことがよくある。
直感は、思考を省き素早い意思決定ができるメリットがある一方で、やはり正確性には欠けるということだ。
日常の中で、何を直感で判断し、何をよく考えて判断するかを見極めるのは難しいが、直感はそこそこ当たるくらいに考えておくのが良さそうだ。