シニア向け顧客サポートにLINEは向かない?
サポートや情報配信など顧客接点の手段を考える際、
「うちのお客さまは年齢層が高いから、LINEは向いてない」と
LINEの活用を懸念する声を耳にします。
シニア層はLINEを使わないのでしょうか?
シニア層のインターネット利用率が大きく上昇
LINEの利用を考える前に、インターネット利用状況を見ていきます。総務省が発表した、個人の年齢階層別インターネット利用率の調査結果によると、2018年と比較して2019年は60代以上のシニア層の利用率が大きく上昇しています。
60代は76.6%から90.5%へ、70代は51.0%から74.2%へ、80歳以上も21.5%から57.5%へ大幅に上昇という結果です。インターネットの利用は、年齢を問わず日常的なものになっていることが分かります。
<属性別インターネット利用率>
※出典:総務省「令和元年通信利用動向調査」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html
スマートフォンの普及も進む
NTTドコモ モバイル社会研究所が実施したスマートフォン比率の調査では、全体では男女ともに8割以上という結果です。60~64歳では、男性70.9%、女性79.8%。65~69歳では、男性64.7%、女性65.4%。70~79歳でも男性56.2%、女性53.4%と、シニア層にもスマートフォンの普及が進んでいることが分かります。
<スマートフォン比率/性・年代別>
※出典:NTTドコモ モバイル社会研究所
https://www.moba-ken.jp/project/others/ownership03.html
60歳以上の約6割が普段からLINEを利用している
では、SNSの利用状況はどうでしょうか。Mobilus SupportTech Labの調査では、「普段利用しているSNS」を聞いたところ、LINEが最多で約7割の方が利用していることがわかりました。年代別で見ると、20代は8割近く、30代、50代は7割以上、60歳以上も57.9%と約6割という結果でした。
60歳以上の結果では、二番目に多かったFacebook(27.4%)と比べてLINEの利用は二倍以上です。60歳以上では、ほかのSNSの利用率が低い中、LINEが特出して多いことが分かります。
※出典:モビルス株式会社「消費者LINE公式アカウント利用実態調査2020」
LINEは年代問わず、普段から利用する身近なコミュニケーションツールであることが伺えます。
企業や自治体のLINE公式アカウントも登録
さらに、Mobilus SupportTech Labの調査では、普段LINEを利用していると回答した20~60歳以上の男女1,430人のうち、「LINE公式アカウントを友だち登録しているか」を尋ねたところ、約7割(66%)が「はい」と答えました。
年代別でも見ると、60歳以上でも約6割(59%)の人がLINE公式アカウントを友だち登録していることが分かりました。
※出典:モビルス株式会社「消費者LINE公式アカウント利用実態調査2020」
登録中の「LINE公式アカウント」の業種を聞いたところ、「行政、自治体、地域」は、60歳以上が最多という結果も出ています。
※出典:モビルス株式会社「消費者LINE公式アカウント利用実態調査2020」
LINEはシニア層にとっても普段から使い慣れているツールであり、LINE公式アカウントを通して、企業や自治体との接点としても活用されていることが伺えます。
Webチャットと比べてLINEは使うハードルが低い
顧客サポートの方法は、電話に加えてメールやチャットが主流です。電話、メールに加えて第三のチャネルになりつつあるチャットですが、シニア層もチャットで問い合わせをするのでしょうか。
コンタクトセンターの関係者によると、Webチャットは難しいけど、LINEだとシニア層も比較的簡単に使えている、そうです。「Webチャットは、シニア層の利用は低いけどLINEの利用率は高い」「一度LINEで問い合わせをすると、その後もずっとLINEを使うようになる」などの話も聞きます。
LINEの場合は、普段のコミュニケーションで使っている延長線上にあるので、チャットでの問い合わせのハードルが低いのかもしれません。
LINEを使った顧客サポートは、お客さまの年代を問わず、新たなチャネルとして活用が期待できるのではないでしょうか。
テクノロジーで顧客サポートを新しくする。
The SupportTech Company モビルスがお届けしました。
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