水田のある風景がわたしにくれるもの
広島県東広島市は、「酒の都」と呼ばれています。
市の中心部に位置する西条駅周辺には、酒蔵通りという名称の一角があり、長い歴史を持つ七つの蔵元が立ち並んでいます。それら蔵元では、伝統の技を用いた酒造りが今でも行われています。
また、毎年秋には「酒まつり」という日本酒にまつわるイベントも開催されています。
*一昨年、去年は、オンラインの形で行われました。
日本酒の名産地であるということは、美味しいお米の産地でもあるということです。
市街地から少し車を走らせるだけで、盆地に見渡す限りの田園風景が広がる風景を見ることができます。また、住宅地の間にも田んぼがあり、人々の日常の中で稲作が行われています。
わたしは、瀬戸内の島で生まれ育ち、潮風とみかんの花の香りに包まれながら成長しました。
30代になってから、東広島市に住むようになり、当初は海が見れない環境に馴染めず、少し寂しい思いがありました。
しかし、やはり「住めば都」。10年近く経つ今では、ここでしか見れない四季折々の風景に癒されています。
そんなわたしの心をとらえて離さない四季の田園風景をご紹介したいと思います。
続く写真は、仕事の関係で毎月訪れる場所や自宅の近所で撮影したものです。
冬から早春
寒々とした空気の下、大地は雪や冷たい雨を吸い込みながら、栄養豊かな土壌へと育っていきます。
桜シーズンが終わると…
本格的に暖かくなってくる頃、田んぼに水が入れられ、田植えの準備が始まります。
水田に空が映り込みます。
初夏
田植えが終わり、苗がすくすくと成長していきます。
盛夏
照りつける太陽の光を受けて、稲が大きく育っていきます。緑あふれる元気いっぱいの季節。
実りの秋
穂が垂れた稲が田んぼを埋めつくし、収穫への期待が高まります。
晩秋
収穫が終わると冬が近づいて来るのが感じられるようになります。
田園風景が与えてくれるもの
仕事で忙しい毎日を送っていると、すぐそばにある美しい田園風景も見過ごしてしまいがちになります。
でも、仕事や人間関係で疲れを感じた時、水田に映り込む青い空や、深い緑色をたたえる真夏の稲を見ると、元気をもらえます。
また、一日の仕事を終えて、田んぼの間を抜けて帰宅する途中で見る光景は、「また明日もがんばろう」という思いを沸き立たせてくれています。
多くの日本人にとって、水田のある風景は自然の力を身近に感じられるもの、生きる力を与えてくれるものとなっているのではないでしょうか?
#未来に残したい風景