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京都を愛してます④座禅で煩悩丸出し(1)

どもmoaiです。
京都は好きだが、さすがに鴨川とラーメンだけでは芸がない。9月末にちょうど連休が取れたので、京都に座禅合宿へ行ってきた。

その名は宝泉寺。京都駅からJR嵯峨野線に揺られて30分弱。亀岡駅の1駅手前、馬堀駅から徒歩15分。小高い丘の上に宝泉寺はある。その裏山を越えれば、嵐山だ。
以前読んだ「国内旅行で人生を変える!」的な本で宝泉寺の存在は知っていた。三食付きの3泊4日が基本で、お布施という形で1万円を納める。座禅の良し悪しは別にしても、京都滞在費として3泊4日で1万円は安いと判断し、ネットで気軽に申し込んだが、なかなかの苦行だった。

入山は午後2時から同3時までと決まっている。入山した日は、自分より1学年下のビジネスマンも一緒だった。同時入山の相棒がいるだけでホッとする。都内でマーティングの仕事をしているようで、以後「ビジ男」と呼ぶことにする。ビジ男と2人でイントロダクションのビデオを見る。食事作法に始まり、1日のスケジュールを教わる。

【スケジュール】
5:00 起床
5:40 外で太極拳
6:00 座禅25分×2本
7:00 読経
7:20 掃除
7:50 朝食
〜小休〜
9:00 作務(裏庭の草むしり、布団の天日干しなど)
11:30 片付け・小座禅
12:00 昼食
12:40 外出可の自由時間
16:45 小座禅
17:00 薬石=夕食、終了後休憩
18:10 法話(火曜、土曜のみ)
18:45 小座禅、仏教聖典拝読
19:00 座禅25分×3本
20:40 茶礼
22:00 消灯

入山初日はイントロダクション後、16:45の小座禅から合流する。境内には、本堂(お寺)と二階建ての宿舎兼座禅場の2つの建物がある。座禅場は二階にあり、計30人ぐらいは座禅できるスペースがある。

イントロダクションを終えると、1か月以上の住み込みをしている常住さんに連れられ、座禅スペースのある二階へ。16:45開始の小座禅から合流する。先に入山した方々がすでに懇々と座禅している中、手を合わせて自己紹介を済ませ、割り当てのスペースでいきなり座禅を組み始めるが、よく分からない。

そりゃそうだ。イントロダクションに座禅についての説明が入ってなく、いきなり見よう見まねで座禅を始める。10分ぐらいだろうか、あっという間に時間が過ぎ、夕食へ。いきなり最初の関門がやってきた。食事中は正座が義務付けられている。この正座がのちに、ボディーブローのようにきいてくる。

座禅スペースの一階が食事場兼休憩場で、そこに食事が運ばれてくる(写真撮影なし)。味噌汁、煮物、白飯、たくあんと非常にシンプル。先に入山した方を前方に机を挟み、見よう見まねで追随する。一回ビデオを見ただけで作法は覚えきれないので、当然ボロが出る。食器で音を立てると常住さんに即注意され、「ありがとうございます」と返事をしなければならない。

まず、お鉢に盛られた白飯や味噌汁、煮物を適量で盛る。腹が減っていたので大目に盛る。食べるのは早いほうなのでザクザク食べる。ほかの人が食べ終わるのを待って、次はおかわりする人だけが第2ターンに突入。そこでも自分はガツガツ食べた。作法を守るのに必死で、味は覚えていないが、普通においしかったはずである。
食後は残すように指示されていたタクアンが大活躍する。まずご飯を食べ終わった茶碗にお湯を注ぎ、タクアンで茶碗の内側をゴシゴシ。ご飯カスを取る。ここまでは分かるが、

そのブラシ代わりにしたタクアンを食べ、ゴシゴシしたお湯を飲んで完了。

衛生的観点からするとNGだが、しのごの言ってられない。この作法が嫌で途中下山した人もいると聞く。これが宝泉寺の作法なのだ。当然ゴシゴシたくあんも、うまくない。

衝撃の夕食を終えて、夜の座禅に入っていく。まだ初日は苦労を感じていなかったが、ここからが本番だ。食後、住職から座禅の手ほどきを受ける。詳しくはこちらを。

初日の夜座禅25分×3本は、何とか勢いで乗り切った。その後シャワーを浴びて、座禅館の一階で他の入山者と軽い会話をする。男女比は半分半分で、夏休みラストだったためか学生も多く16人ぐらいはいた。
年齢層も50歳ぐらいから学生まで幅広かった。中でも話が合ったのは、同世代のビジ男である。

この男との会話が、のちの茨の道につながるとはつゆ知らず、話し込むのであった。
【続く】

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