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特権を持つ側の意識を変える

マジョリティの特権を可視化する」という講義を聴講しました。講師の出口真紀子さんのお話の中で、特に心に刺さったのは以下の2つです。

・アメリカでは中流家庭の女性が人の役に立ちたいとカウンセラーを選ぶ傾向が多いが、マイノリティに寄り添えてなかったことが課題としてあった。

・いい人であることと、抑圧的であることは両立する。

・共生のためには、マイノリティ側の意識を変えるのではなく、マジョリティ側が自分の特権に気づくことを促す。


地域や職場である程度の経験を積む方が、人の役に立ちたいと考えて心理学を学び、カウンセリングの領域に挑戦することはよくあることです。「女性」であることは、ビジネス界では男性に比べて地位や賃金などの格差が存在し「マイノリティである」意識を持つ女性は少なくありません。けれども、例えば人種、障害の有無などでは「マジョリティ」側に立つこともあり、「相手はあなたのためのことを思っていったのよ」等と、社会構造や佐部別の実態の理解がないまま、相手をさらに傷つけている可能性もあるというお話でした。ある領域ではマイノリティであっても、別の領域では自分はマジョリティ側で特権を持っているのです。


特権とは、自動ドアが常に開いて苦労せずに進み続けられるということです。それが普通だと思っていると、自動ドアが関知せずに入れない人や、そもそもドアの前まで行けない人のことまで気が回らない。もしくは、開かない人のほうに課題があると考えてしまう。そのようなお話もハッとさせられました。最近、AIを採用に導入した際に、自動的に女性を低く評価していたので導入を辞めた企業の話を聞きましたが、『どうしたらドアが開くと設定しているか』その設定が、マジョリティ仕様であるということなんですね。


意識を広げて、深めていくこと、そうして行動を変えていくことの大切さを日々実感しています。