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小説「きみのお金は誰のため」ーアフリカ支援をする堂本さんのモデルー

「堂本くん、遊びに来たで」
 ボスが大きな声で呼びかけると、その男はこちらを向いて、「ちわっす」と陽気に答えた。
 堂本と呼ばれた男は、小麦色に焼けたツヤのいい肌に、整えた口ひげをたくわえている。ひげのせいで40歳くらいにも見えるが、20代かもしれない。

小説「きみのお金は誰のため」

本小説では、アフリカ支援をする堂本という男が登場する。
アフリカに寄付するだけではアフリカのためにはならないという堂本は、彼らが自立して、自走できるような支援をおこなっている。その堂本から主人公の優斗たちは、生活の豊かさとは何かを教わる。
実は、この堂本にはモデルが存在している。

NPO CLOUDYの代表理事を務める銅冶 勇人さんである。

銅冶 勇人さんとアフリカの子ども

小説の中の堂本さんと同じく、彼はアフリカの人々が生産に関わったバッグやシャツを日本で販売し、その売り上げをアフリカの教育などに活用するという循環型のビジネスをおこなっている。

現地の学校で勉強する子どもたち
現地の人たちと踊る銅冶さん

彼は、僕がゴールドマンサックスというアメリカの投資銀行で働いていた時の後輩で、当時からアフリカの支援を行なっていた。
彼の人となりや活動については過去の記事にも書いているので、ぜひ読んでもらいたい。

この銅冶さんをモデルにした堂本は、小説のエピローグにも登場する。

そのアイディアに賛同して、形にしてくれたのは堂本だった。「それ、楽しそうっすね」と言うと、次々に仲間を見つけて、プロジェクトメンバーを増やしていった。彼の行動の基準はシンプルで、楽しいかどうか、それだけ。アフリカ支援も慈善活動をしているつもりはなく、ただ楽しいから取り組んでいるそうだ。

小説「きみのお金は誰のため」

これは、実世界の彼の話でもある。彼は慈善活動をしているつもりなんて少しもない。アフリカの子どもたちの笑顔がみたいだけだ。


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ジュンク堂書店 池袋本店さんより、出版記念記念の対談イベントのお誘いを受けたとき、彼以外の適任者はいないと思いました。
ぜひ、銅冶 勇人さんと僕の話を聞きにきてください。
現地参加チケットは完売していて、オンライン参加のチケットだけまだ余裕があるようです。

開催日時:2023年11月30日(木) 19:30~

【19:30開演】『きみのお金は誰のため』刊行記念トークイベント 田内学×銅冶勇人「なぜ僕たちは『お金の不安』に取り憑かれているのか」

【内容紹介】
お金の不安を煽る情報が溢れている昨今。なぜ私たちは、これほどまでにお金の不安に取り憑かれているのでしょうか。

「お金は必要不可欠な道具です。でも、不安のあまりその道具に縛られ、人生の選択がお金中心になってしまうのは本末転倒です。
『お金の本質』がわかると、『お金の不安』からも自由になれるんです」

そう語るのは、お金の本質と社会のなりたちを明らかにする経済教養小説『きみのお金は誰のため』を上梓した田内学さん。田内さんは自らも経済的に恵まれない家庭で育ちながら、ゴールドマン・サックス証券で金融資本主義の最前線を体験、現在は「社会的金融教育家」として活動しています
今回は、小説中の「堂本」のモデルでもあるゴールドマン・サックス証券時代の同僚、現在は多角的なアフリカ支援活動に従事する銅冶勇人さんをゲストに迎え、「お金の本質」と「お金の不安から解放されるヒント」について語り合います。


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