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本のこと

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記事一覧

あふれた日記 ― 小川糸さんの『今夜はジビエ』を読んで

日記を毎日ぽつりぽつりと書いている。昨年の秋くらいから、noteでだれかの日記を読むのがすき…

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『GOAT』を食べた。愛は重いのか

小説を読みすぎると体が重くなって頭がおかしくなる。うわーーーーと叫びながら犬とのいつもの…

tsuki | つき
3週間前
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一日三読、朝昼晩の本を選ぶ。

朝起きたらそのままぐずぐずと布団のなかで本を読んで、お昼になったら昼食のあとに休憩がてら…

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tsuki | つき
2か月前
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すきな本、書店での出会い

すきな本って、出会ってよかった本って、その作品の内容だけじゃない、いろんな思い出が一緒に…

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tsuki | つき
2か月前
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あの雨の日も、今日に繋がっている ― 『北欧こじらせ日記 フィンランド起業編』を抱…

本屋さんで素敵な本との出会いをしたとき、ずっと待ち望んでいた本を手にすることができたとき…

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tsuki | つき
2か月前
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『北欧こじらせ日記』続編発売を前にストレッチします(これまでの3作品を語る)

週末北欧部chikaさんの著書『北欧こじらせ日記』の続編発売が発表されたのは、10月5日の夜のこ…

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tsuki | つき
3か月前
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考えごとして、運命を探して、ここじゃない世界に行きたい。旅のおともをしてくれる本たち

旅先で買った本には特別な思い出が残っている。本棚から手にとったとき、「この本はあの街のあの本屋さんで買ったのだ」と、その土地で見た夕焼けの色とか、本屋さんの匂いとか、書店主さんと交わした会話を思い出すことができる。その土地の独自の本ではなくても、旅先で買った本には特別な思い出がずっと残り続ける。 かといって旅先で買った本をそのまま旅行中に読むのかというと、そうでもない。そのまま鞄に入れて持って帰ってきて、ゆっくりと家で読む。 旅先で開く本は、読み慣れていて、自分の心を落ち

¥100

塩むすびで新米を味わう ― 『さんかく』千早 茜 著

夜になると、秋の気配をたっぷり含んだ風が吹く。昼間は夏のような空気が漂っているのに、朝と…

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tsuki | つき
4か月前
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好みの恋愛をしたいだけ ―『新しい恋愛』高瀬 隼子 著

恋愛の甘ったるさが嫌いだ。

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tsuki | つき
5か月前
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なんにもできなかった日々にひらけた本 ―『北欧こじらせ日記』週末北欧部chika 著

一日中ベッドから起き上がることができずに、なんにもできなかった日々がある。思い出したくも…

tsuki | つき
6か月前
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職場のトイレの扉にもたれて絶望したあの日を思い出す 『なぜ働いていると本が読めな…

発売1週間で10万部突破と爆売れしている話題の新書『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』…

tsuki | つき
8か月前
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おわりに向かって、毎日毎日生きてゆく ― 『ひとりでカラカサさしてゆく』 江國香織 …

「生きる」という行為において、自分ではじまりを選ぶことはできない。そして、おわりも選べな…

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tsuki | つき
6か月前
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ミステリ作品の厨房を覗いてしまった ―『難問の多い料理店』 結城 真一郎 著

「ミステリ作品が苦手」という人の苦手な理由のひとつには、華麗に謎解きをされてもいまいち納…

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tsuki | つき
7か月前
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『ブルーマリッジ』と『カムパネルラ』で自覚する自分の加害性

カツセマサヒコさんの最新長編、『ブルーマリッジ』を読んだ。ものすごかった…… 読み終わって本を閉じたとき、もうどうか許してくれと、祈るような気持ちになっていた。 見えていないフリ、もう終わったことだと言い聞かせていたこと、無自覚な加害と被害。 ああ、普通に生きているだけなのに、ままならないことばかりだ。 この気持ちは、数年前に米津玄師さんの『カムパネルラ』という楽曲をはじめて聴いたときの気持ちと重なる、と思った。 胸が締め付けられて、どうしようもないため息を吐くこと

¥100