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ベルガモ SHOPS iii:惜しまれながら閉店、大人気パン屋"PANIFICIO TRESOLDI"
“ベルガモ・アルタのあのパン屋さんが閉店するらしいよ。”
そんなニュースを聞いたのは7月末のこと。チッタアルタ(Upper City)に行けば必ず寄り道をし、観光客の増える時期には一緒に行列にも並んだ思い入れのある、あのパン屋が?という衝撃はかなり強かった。もうなくなってしまったパン屋さん、思い出のために書き記します。(間に合わなかったのが残念…😭)
地元民にも観光客にも愛され続けてきたこのパン屋は、" Panificio TRESOLDI (トレソルディ)"。
ケーブルカーの駅からずっと奥の自然史博物館まで、チッタアルタの中心を通るバルトロメオ・コッレオーニ通りの真ん中あたりにお店を構えるこのパン屋さん。シックな緑色が石畳によく映える店構えをしている。
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道をゆく観光客が足をとめる理由は、入口を挟んで左右にある美味しそうなウィンドウ。何も見ず一目散に入ってゆく人たちは地元の常連さんたちだろうか。コロナ禍で入店人数制限があった時は、冬の寒い中長い列で順番を待つ人たちがいたことを覚えている。
イタリアではよくあるオレンジの光が漏れる店内に入ると、パン屋さん独特の香りがする。店内は天井高でゆったりとしていて、ショウケースや棚に様々な美味しそうなものが並んでいる。
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入って左の木目の棚には、ずらっとパスタ・ポレンタが並んでいる。耳の形が由来の”オレキエッテ”やネジネジした長細い"トレフィエッテ"、平たいパスタ系の"パッパルデッレ"や"タリオリーニ"などの横に、北イタリア名物”ポレンタ(とうもろこし粉を使ったお粥のようなもの)”の元となる粉が何種類も並べられているといった具合である。その奥に見えるのは、袋詰めされた甘いものたち。砂糖だらけのクッキーやジャムがのったクッキーなど、食欲をそそるものばかり。
我慢しながらようやく正面のショウケースに着くと、いわゆる惣菜パンたちがずらりと並んでいる。小腹が空いたとき、お昼ご飯や朝ごはんに、みんなうーんと考えながら欲しいものを一つずつ袋に詰めてもらう。
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私の1番のお気に入りは、ドライフルーツが入ったスコーンのような小さなパン(↑)。スコーンほどパサパサしていないパン屋さんらしいパンに、りんご、ぶどう、いちじく、チョコなどがそれぞれ入っている。一つでお腹をそこそこ満たしてくれるのに、驚きの1個80セント!今の時代チョコレートでも1ユーロするのに。大学生が多いこのエリアならではの価格かもしれない。朝ごはんにもぴったりだったなぁ。もちろん“普通の”パンも売っている。バゲットや丸パンから全粒粉(インテグラーレ)パン、雑穀パンなど常時7種類くらいは揃っていた。
行くたびに心もお腹も満たしてくれたトレソルディ。閉店の知らせはベルガモ中が悲しんだことでしょう。こういう地元のお店がなくなっていくのはどう言っても悲しいものがある。後に入るのがスーパーやチェーン店だと余計にね。お疲れ様でした&ありがとうございました。
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