
世界各地のアーティストの肖像を撮影する中で、忘れられないエピソード、写真のこと、自宅マンションのバルコニーから、60鉢のバラ・果樹の季節の便りなどを綴ってみたいと思います。本・映…
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2020年10月の記事一覧
ケイト・ミレット ~撮影ノオト~
ロサンゼルスにて。ケイト・ミレットに初めて会ったのは1977年の夏だった。その年、ロサンゼルスを訪れた私は、アメリカ西海岸におけるフェミニズム・アートの拠点ともいえるウーマンズ・ビルディングに立ち寄った。
ビルの3階ではフロアいっぱいに材料を広げて数人の女たちが彫像を作っていた。しばらく立ち止まって作業を眺めていると、中のひとりが片言の日本語で話しかけてきた。無造作に髪をたらし、ペンキだらけのT
大野一雄 ~撮影ノオト~
ラ・アルヘンチーナ頌東京・恵比寿のギャラリーLIBRAIRIE6で、映像作家・飯村隆彦の60年代の実験映画「バラ色ダンス」を見る機会があった。暗黒舞踏の創始者・土方巽と、舞踏家・大野一雄が共演する舞台の映像はきわめて貴重で、興味深いものだった。
「大野一雄が若い!」と思ったが、彼はこのとき50歳代。私が知っている大野一雄が、深く皺が刻まれた年齢だったに過ぎない。長い間舞台から遠ざかっていた大野が