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終活ブームに潜む危険・お墓を売り込む手段 お墓編その5

石材店のお客様の集め方

お墓を購入するとき、皆さんは何でその情報を知ったでしょうか?
葬儀屋さんの紹介(葬儀屋さんに紹介料が発生する場合があります)
1、チラシを見かけて(広告料数十万から数百万)
2、勧誘の電話を受けて(テレアポの人件費と通信費)
3、CMを見て(CM料・昔1000万円かけてました)
4、営業が訪問に来て(営業に数%のインセンティブが発生します)
5、ホームページで資料請求して(大手のポータルサイトに紹介料が発生します)
などなどあります。
これらの方法には当然ながら石材店が集客費用をかけて常時行ってます。
なぜ、年がら年中チラシや電話が入るのか?
それは石材店の持つ弱点である収益の構造からです。
霊園の開発に出資しているのは、以前説明しましたが、販売権獲得資金の回収(おおよそ永代使用料のこと)と建てる墓石から得る5割程度の粗利のため「お墓」を売る石材店は、その特性から絶え間なく集客をしていかないといけない業種です。
お墓は、家や車と違い買い替え需要やメンテナンスの需要が殆どありません。一人に一台みたいなこともなく、一回買ったら、その世帯から100年は需要が見込めない特殊な商品です。
なので、顧客から可能な限り予算金額かそれ以上のお墓を買わせようとします。
①永代使用料(民間霊園の開発諸費用⇒指定石材店になるコスト)
②墓石価格(中国からの墓石の仕入れ+広告費+人件費+利益)
の2つの費用が追加されて高額になります。
これの、両方をいかに抑えて上手に「お墓」を買うか?
知らないからと石材店任せにしてはいけません。
決して、彼らは石のプロでもお墓のプロでもありません。
単なる「お墓」を売る営業マンです。
セールスが上手いだけでお墓需要バブルを謳歌した殿様商売をしていた人たちです。
私自身、新人の頃はさんざん先輩たちに自慢話を聞かされました。
「チラシを撒いたら、わらわらお客さんがきて200万のお墓が飛ぶように売れた」とボーナスも200万とかしょうもない話ばかりでした。
お客様については、予算ありきで見積もりをつくるようなこともしてました。私自身は、単なる見積もりの清書をしていただけなので、これほど人によって同じ石種でも価格が違うとかザラでした。
正直、在職時から営業の持ってくる契約書とかローン契約を見るたびに70才の方に100万のローンを組ませること等疑問を感じ、その疑問は大きくなり、様々あって石材業界を定年待たずに離れました。

いつもの一言。
「お墓を生前に買うなら、生きてるうちに思い出をつくりましょう。」
大切な人との時間は「お墓」を買っても得られません。



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