実家片付け①片付けられないのは、あの頃に囚われていたからだった
暮らしていないのなら、実家に置く私物はなるべくゼロを目指したい。(海外転勤など、理由のある一時的な避難は除く)
いま一時的に実家暮らしのわたしは、昔置いて出たものと、持って帰って来たものがここに混在しています。記憶から消えていた絶対いらないものから、青臭くて恥ずかしいようなものまで、少しずつ処分しています。
最近、漫画を大量に処分しました。
今となって思ったのは、きっかけは姪っ子たちの置いていったものでした。姉やわたしが集めていた、現・母の部屋にある昔の漫画を読んだあと、出しっぱなしにして帰っていたのです。少し読むと懐かしく、全部読もうと思って部屋に持ってくるものの、図書館から借りて来た読みたい小説や、観たいNetflixのドラマなどがあり、結局何週間も起きっぱなしに。昔は本屋から帰るなり読んでいたのにな〜と思っていました。
帰国し転職活動を始め、次の場所に向かう前にものを減らしています。
食器や生活用品は実際に住む家が決まったり、暮らし始めてみないと要不要がわからないところもありますが、これはどうしようか、とダンボール約2箱に入った本を眺めて思ったこと。
「2018年から引っ越しのたびに何度も取捨選択して、ようやくこの量。いまはこれ以上手放せない。でも、多分次の引っ越し先には持って行かない。」
なんとも矛盾した思いでした。
しかし数日後、ふと閃いたのです。
「現・母の部屋にある古い漫画を処分しよう。そこにある古い漫画はもう読むかもわからない。姪が読んでいるけど、いるなら持って帰って貰えばいい。残念ながらまだ実家にある私物をゼロには出来ないけど、本棚にあるわたしの本総数よりも、このダンボールの中身の方が絶対少ない。プラマイ、マイナスだ。」
発想の大転換!でした。
ここで少し、”現・母の部屋”について。そこは小中高と過ごした元・わたしの部屋。一時期姉と共同で普通より広めだったためか、一部物置になってしまっています。なかでも、いつの間にか部屋の奥に鎮座した巨大な本棚には、わたしだけでなく兄姉、父みんなの漫画や小説を溜め込む場所になってしまっているのです。(母は別に保管)
2023年の春、カナダに渡航する前にもその付近の雑誌や小説類は大幅に処分したのですが、漫画はさらに奥まった目につかない場所にあったのと、あまりにも数が多いのでその時の処分はあきらめていました。
思い立ったが吉日。即取り掛かりました。(無職のいいところ。笑)
処分をしながら、読み返すこともない、埃をかぶった漫画の何に執着していたのだろう?と考えたら、単純に「あの頃の自分」に執着していました。
あまり努力をしなくても、文章を表彰されたり、英語で上位を取るのがふつう、みんなより絵がうまい…自分には特別な何かがあるのかも?と思い込んでいた、10代のあの頃に、です(青臭い、なんとも傲慢な思い込み!)
大人になって、わたしは特別(unique)ではあるけれど、一般的な意味の特別−いわゆる成功者、大富豪や著名人になるとか−になる素養はない、とはっきりわかっています。なのに、ここにいると過去のものに囲まれて、勘違いしたままでもいいような気持ちになってしまうのでしょう。
あの頃には、絶対に戻れません。
青臭い10代の思い込みに浸る、”遺品”のひとつだったと気付きました。
この部屋には、そんな”遺品”がまだまだ、山のように残っている。
そう思うと、この漫画だけで終わらせることはできないと、奮い立ち、急遽物置化した部屋の奥を片付け始めることにしました。
また、この”遺品”を整理することで、あの頃に囚われている自分が、現在にフォーカスできるようになるのでは?と、心のどこかで感じています。
蛇足ですが、漫画は合計ダンボール5箱(一部姉の漫画)とお別れすることに成功しました。ほんの一部とはいえこの爽快感…!
大量の本を処分するとき、わたしはブックオフの宅配買取サービス(hontoポイント付与)を利用して処分しています。お店で待たなくていいですし、捨てずに誰かの元でまた楽しまれるなら何より。大した金額にはならないかもしれませんが、新しい本を買うおこづかいにはなります。ご参考までに!
破れや汚れのあるもの、買取できないものは資源ごみの回収に出します。
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