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サブカル大蔵経644副島隆彦『余剰の時代』(ベスト新書)

副島隆彦という現代の奇人・貴人・鬼人。

金融商品は全て詐欺商品だ。p.181

本書は、とにかく優しい。厳しいようで、驚くほど優しい。

いいことを勧められたらまず疑うこと。臆病になれ。p.185

いろいろだまされた己をここまでさらけ出した新書は、他には三木成夫『胎児の世界』くらいでしょうか。

食わせてくれ、食わせてやる、が、人類の歴史。p.85

・・・誰かこの方を上手にイジってくれないのかな?

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余剰とは、ズバリ、余ってしまった人間たちのことだ。今のあなたが余剰そのものなのだ。p.5

 日野日出志的新書。

人間はもうすることがない。何をやって生きていったらいいのか、みんながわからなくなったということだ。p.10

 余暇と観光と経済。その根本的な問題はここに尽きるかもしれません。國分功一郎『暇と退屈の倫理学』にも詳しいです。

ハタと困った。何も教えることがない。この余剰過剰の時代に、もう私が人々に教える大きな知恵はない。p.13

 自虐自分突っ込み。思想ツンデレ。本当に困ってそう。<教える>とは何か?僧侶も、教え魔の人種。

余剰な人間を処分すること。それを戦争という。p.76

 エヴァやシャアか?

原発と新幹線の輸出。大企業は日本国内ではもう作るものがない。p.78

 なぜ輸出するのか。感じました。

リバータリアン、反国家・反官僚・反税金・反福祉。p.104

 ・・ホームレスということかな。ある意味、これブッダの教団に近いか?仏教はリバタリアンの元祖だった?

法の下の平等としか書いてない。p.117

 法あっての平等。法が通用する場での平等。

君たちの他者への同情なるものを見ていると、表現しようのない不安に駆られる。そのとき私は君たちのその同情心に警戒する。君たちのその真面目さが、どんな軽薄さよりも危険なものに思える瞬間である。p.144

 他人に同情している自分に酔っている危険さ。

福祉福祉で貧しい人を大事にしようというようなことを言うと、役人たちが支配する社会を認めることになる。p.148

 大きな政府。福祉支配国家。

江戸時代の役人は坊主たちだ。p.148

 お寺の由来、もともと役所。

これだけ動物を、豚、牛、鶏をたくさん殺して食べていながら、なぜ人間だけがいつまでも、100歳まで生きて当たり前という考え方になってしまったのか。p.176

 根っこの問題

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永江雅邦
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