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サブカル大蔵経199竹中功『よい謝罪』(日経BP社)

怒られないよう要領良く振る舞いながら、ある日突然誰かに怒られたら相手に逆ギレする私。まったく子供のままである。怒られた方がいい場面でも年齢的に怒られなくなり、かえって傷口が広がるような気がしています。なので怒ってくれる方は貴重なんですが、謝れない私。昨日も駐車場で怒られても謝りませんでした。

吉本興行の危機管理専門家とも言えるこの著者がよしもとから居なくなってから、宮迫騒動が起きました。すぐあの時この本のことを思い出しました。あの時のよしもとは、この本のことはまったく実践できていませんでした。

先日も大崎会長とWEB記事に出られてました。貴重な人材だと思うのですが。

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シナリオライターは有事前夜から謝罪シナリオという名の作品を準備している。有事が起きてからシナリオに着手するのでは手遅れなのだ。今日から一緒に書き始めよう。その際、加害者が決して忘れてはならないのは、被害者の気持ちを最優先するということだ。ついつい他人事のように対応してしまいがちなのだが、決して他人事にしてはいけない。自分ごととしてリアルに感じる力が必要。p.5

 なかなか準備が足りない私。そしてマニュアルなんだけどマニュアルでないところまで自分の覚悟や生き方が伴ってないんだなと思います。慌てて反射的に対応するだけ。

加害者はもちろんだが、被害者も落とし所を探している。何をもって加害者を許すのか、どうすれば自らの怒りが収まるのか、起きた直後にははっきりわかっていない。だから、加害者と被害者がある意味協力してうまくコミュニケーションを取ることをめざすのだ。頭の下げ方や賠償額以上に、ここが大事なのである。p.5

 この辺なるほどな、と。今日も仏壇のことで仏壇屋さんのことを理不尽に怒って電話かけてきた人がいたが、相手の立場にはなれないし、怒っている人に正論言っても聞いてくれないし、落とし所をコミュニケーションする共同作業かあ。読んでいてもなかなか実践できない…。自分の都合、自分が正しいと言い張る相手と自分も変わらない。仏壇屋さんも傷つけてしまった。

ヒトはたとえ悪意がなくても、加害者にもなれば被害者にもなる。そこは紙一重。自分だけは別、というのはナシだ。謝罪しなければならない日は必ず誰にでも訪れる。p.5

 そうなんですよね。自動車事故もそうだし。紙一重だと思いますが、自分は大丈夫と思っている。

弁償や賠償は処置であって、謝罪の本筋ではない。謝罪はあくまで心の問題なのである。p.14

 形だけの謝罪はバレるし伝わらない。心から謝罪してないから。

自分のせいではないと、正当化をはかり、逃げ出して無かったことにしたい。しかし現実には、逃げれば逃げるほど追われるものだ。というのは、加害者の逃げ腰な姿勢は、被害者の怒りを増幅してしまうものだからだ。p.14

 逃げたらダメなんだな…。今日も家族に任せて逃げていました。

誰に謝罪するのか。意外と難しい。ここを間違えてしまうと、大事になる。最初に謝罪の相手をきちんと見極める。直接の被害者、顔が見える関係者、そして、世間。新大衆。順番もこの通り。p.18

 この辺が芸能界ではよく最近言われるような気がします。この竹中さんの本、全事務所で備えていればいいが。

たむけん焼肉謝罪シナリオ。p.30

 この時も、この方がついていたみたいです。

①命や身体に関わっているか確認
②経緯を時系列に整理
③謝罪シナリオ書く
④原因究明
⑤直接の被害者に直接謝罪に行く
⑥必要であれば対外に発表する p.31

 具体的…だけど、確かに大事…。

 被害者への謝罪では、
①加害者から被害者へ謝罪の弁述べる
②被害者の言葉を聴く
③再発防止策を被害者へ伝える
謝罪とは一方的なものではなく、コミュニケーションである。直接謝罪するということは、理解を被害者と加害者で共有できるチャンスが訪れたということなのだ。p.46

 一方通行ではダメなんだな…。一番難しいけど大事なことだし、そこから何かが生まれていくこともありそうな。

当事者は保身から失敗や罪を認めず、言い訳や嘘をついたりして、実態を話さないことも多い。p.70

 認めることの難しさ。

謝罪は早いほど良い。怒りは増幅するからだ。p.99

 腰が重い。電話。車。

謝罪は必ず複数で上司を連れて。p.100

 なるほど…。

質疑応答は、過去経緯、今・気持ち、今後・これから、が聞かれる。正直に。p.136

 謝罪会見。何が聞かれるか。

しかし答えないことと嘘をつくことは違う。聞かれたこと以外答えないで、シンプルに返す。長話はいい訳に聞こえる。p.143

 ついつい、聞かれたこと以外喋りそう。

いつも鋭い質問する人を最初に当ててしまう。p.146

 これもなるほど。

1987年4月、パーティーに出たことは覚えているが、反社の人のパーティーだとは全く知らなかった。その場でお金をもらったことは全く覚えていない。と釈明。p.156

 これ、まさに…。歴史は繰り返す…。

賭博、薬物、淫行、飲酒運転、借金、男女トラブル、反社の7つはアカンp.169

 仏教の律みたい…。サンガ。

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永江雅邦
本を買って読みます。

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