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恋する気持ち 〜福島太郎さんの『恋する旅人』読んで〜

恋のいうのは、興味関心から始まる。

全く興味がない人からは、何も始まらない。
目にさえ映らない。

そのきっかけは、見た目の時もあるけれど、
ある出来事だったり…
ギャップだったり…

興味を持つと観察する。
観察の過程で、
ますます興味を持ってくると、
観察時間が長くなり、その人のことを考える時間が増えて

ふと、その人に恋している自分に気づく。

なんでこんな人を?
私のタイプじゃないのに‥

なんていう恋は、特にこのパターンが多い気がする。

読み終わった後で、ふと、そんなことを浮かんだこの本、
『恋する旅人』

noteで、お付き合い頂いている、福島太郎さんの作品です、

このお話でも、

職場で自分を助けてくれた男性。

そんなことから始まる興味と関心が、やがて恋へと進む。

一方、鈍感なのか、自分に自信がないのか、
彼女の歌のうまさに、興味を感じつつも、その先に進まない男性木元。

積極的な西野さんに押される形で物語は進行して行く。

私自信、おそらく西野さんタイプかもしれない。
やたら共感できました。

それにしても、
太郎さんは恋の駆け引きのプロですか?

私なら、もしかしたら押せ押せで言ってしまいそうなところ、ちゃんと、押したり引いたり…

そんな二人を楽しめながら、読むことができました。

そして第一章は、男性木元目線。
第二章が、女性西野目線。
というのも、非常に面白かったです。

第一章の、積極的な西野の行動の裏に、
あーなるほど、、こんなこと考えていたのね…。

第一章で隠されていたことが明るみになるような、そんな楽しみを味わうことができました。

そして木元の就職先…
旅する日本語、第十三章…

その続編とも言えるような作品、
『元宮ワイナリー 黎明奇譚』
もう、読むしかない‼️

思わずポチしてしまった。

前日発売されたばかりの新作『光流るる阿武隈川』もまだ読んでいないのに、先にこっちに行ってしまった😅

恋する気持ちとは縁遠くなってきている近頃ですが、記憶の中には、まだ、恋する気持ちは残っているようで、
本やドラマで
ウキウキワクワクしたり、ドキドキしたり…

いくつになっても、若い頃と形は違っても恋はできるのかもしれない。
それでもあの頃の、突っ走る恋はもうできないのだろう。

それは恋に限らず…

だからこそ、本や映画、ドラマなどで、沢山の経験や恋を、本人になりきって、その世界に没頭することで、熱い気持ちを呼び起こす。

それがまた日々の活力になると思っています。

もちろん、単純に楽しむのもアリですけど…

まどろっこしい恋、初々しい恋、
そんな感情を思い起こすことができる、この作品。

ぜひ、皆様も読んでみてください。

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