
「能ある鷹は爪を隠す」— 本当にすごい人は自慢しない!(38)
ことわざの意味
「能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかは つめを かくす)」とは、本当に力や才能がある人ほど、それを自慢せず、むやみに見せびらかさない、という意味のことわざです。
鷹(たか)は、とても強い鳥で、大きな爪を持っています。でも、その爪をいつも見せつけることはありません。必要なときにだけ使うのです。それと同じように、本当に実力のある人は、自分の力をむやみにひけらかさず、ここぞというときに発揮するのです。
わかりやすい例え話
① かけっこが速いリョウくん
リョウくんは、クラスで一番かけっこが速い男の子でした。でも、リョウくんは「ぼく、すごく速いんだよ!」と自慢することはありませんでした。
ある日、みんなで公園で遊んでいると、サッカーボールが遠くに転がってしまいました。誰かが取りに行かないといけませんが、ボールはかなり遠いところにあります。
そのとき、リョウくんが何も言わずに走り出し、あっという間にボールを取って戻ってきました。みんなはびっくりして、「リョウ、めちゃくちゃ速いね!」と驚きました。
リョウくんは、「走るのが得意だからね」と笑いました。いつも自慢しないリョウくんだったからこそ、みんなは本当にすごいと思いました。
② 算数が得意なナナちゃん
ナナちゃんは、算数がとても得意で、いつもテストで100点をとっていました。でも、ナナちゃんは「私は算数が得意なんだよ!」とは言わず、静かに勉強をしていました。
ある日、クラスで難しい計算の問題が出されました。みんなが「わからないよ〜」と言っていると、ナナちゃんがそっと黒板に答えを書きました。先生が「正解!」と言うと、みんなは「ナナって、すごいね!」とびっくりしました。
ナナちゃんは、いつも自慢せず、でも必要なときにはしっかり力を発揮するので、クラスのみんなに尊敬されていました。
ことわざの教え
このように、本当にすごい力や才能を持っている人は、むやみに自慢せず、必要なときにだけ力を発揮します。
逆に、いつも「ぼくってすごいでしょ!」「わたしは一番だよ!」と自慢している人は、本当にすごいかどうか疑われてしまうこともあります。
だから、「自分はすごいんだ!」とアピールするよりも、コツコツ努力を続けて、ここぞというときに力を発揮できるようにすることが大切です。
このことわざを思い出して、「静かに努力し、本当に必要なときに力を発揮できる人」 を目指しましょう!