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スミコイ問答:デジタル時代 編

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#2020年代の未来予想図

デジタル時代のガバナンス:経産省の2つの報告書を読んでみた

社会システムの歴史と未来を妄想するのが好きなスミさん。新しいガバナンスに関する異なる二つの政府報告書から、ひとつのメッセージを探ります。 1.社会システムのこれからを妄想。 2か月ほど前、コロナ禍を通じて、政府と私たち市民の関係について内省してみた(多くの方に読んでいただき、ありがとうございます!)。 このとき思った、こんな素朴な気持ち。 「テクノロジーの発達のおかげで、プライベートはこんなに素敵でイケてるのに、政府ってイケてないよなあ(今までそこまで困らなかったけど…

デジタル時代の公共を考える本棚:オススメ8冊(※洋書含む/5000字)

このnoteでよく取り上げる「デジタル技術を活用し、より良い社会運営・ガバナンスにアップデートする」というテーマ。 今回は私の本棚から、おすすめ8冊をご紹介します。いずれもKindleやWebサイトですぐ入手できますし、英文のものも比較的平易でさくさく読めますので、気になったらぜひ。 1.『ネット社会を生きる10か条』 ダグラス・ラシュコフ(ボイジャー) デジタルテクノロジーは、私たちと世界や他者の関わり方をどう変えるのか。 いわゆるハウツー本とは全く異なり、私たちが普段

日本のデジタル政策史70年をまとめてみた。(1.5万字+)

今回はスミさんの独り言シリーズ第三弾。 1950年代から2020年代までのデジタル史を、政策を切り口に、社会背景・ビジネスとともににまとめてみました。ド文系人間の私なので、テクノロジーの話ではなく時代の流れを捉えられたらいいなと思います。 (※今でいうデジタルの概念が無い時代も含みますが、それに不可欠な技術が普及する過程も含めて、「デジタル史」と広義に捉えています) 時代構成を大きく4つに分けたうえで、潮流を見ていきます。 Ⅰ.1950~70s 「ハードの時代」 Ⅱ.198

米国メディアTubiの台頭:限界費用ゼロじゃないプラットフォームの未来

米国在住スミさんが、東京の友人コイさんと、哲学・テクノロジー・歴史などについて毎週Facetimeでトークします(第24回)。 今回は、コンテンツビジネスを例に今後のカギについて議論します。 1.アメリカのネクストメディア「Tubi」 (…Facetimeの呼び出し音) ーもしもーし。 こんにちは。あ、また疲れてる。 ー毎日出ずっぱりでつかれた。 いつもそんなことばっかり言ってますねえ笑 ー来週いっぱいでひと段落するかなあ。 私はついに授業が始まって、生活に張

未来地域のアーキテクチャ:大正日本の電車&東インド会社の統治

米国在住スミさんが、東京の友人コイさんと、哲学・テクノロジー・歴史などについて毎週Facetimeでトークします(第17回)。 1.NY/東京にいる意味と、地方都市の第3の道 (…Facetimeの呼び出し音) ーもしもし。 こんにちは。あらコイさん今日はスーツなんだ。 もう8月になるのに、暑そう。 ーいや、東京なぜか涼しいんだよ。 今日はちょっと偉い人のところ行かなきゃいけなかったから。 そうなんだ。 最近は、またテレワーク復活したみたいですもんね。 ーうん。