西欧中世史の基本書だが翻訳が…… R. W. サザーン 『中世の形成』
(2020年の14冊目)中世史の権威であったサザーンの最初の著作であり代表作を読む。これも随分昔に古本屋で買い求めて長いこと積ん読してあった本だ。一般向けに中世の生活や思想、習慣について紹介した本で「基本の一冊」とでもいえる内容だろう。経済などの領域にも言及があり、またこの時代の歴史を取り扱うにあたっての諸事情(そもそも記録が全然残っていない部分も多くてわかんないこともあるのだが、残っている記録にはこういうものがあるよ〜、とか)にも触れられているのが良かった。それだけに翻訳が良くないのが残念。40年以上前の翻訳だし、おそらく原文も格調高い英語だったりするんだろうけれども、とくに第2章から格段に読みにくくなっている印象がある。
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