村上春樹 『村上T: 僕の愛したTシャツたち』

(2020年の35冊目)村上春樹が「POPYE」誌で連載していた収集しているTシャツにまつわるエッセイ集。連載の初回はたまたま雑誌で読んだ気がする。毒にも薬にもならない内容であるが、だからこそ気晴らしの読書にはちょうど良い。プリンストン大学から名誉博士号をもらったときの授賞式でとなりがクインシー・ジョーンズだった、というエピソードには驚いたけれど。なんだそのめぐりあわせは、と。

ところで村上春樹がラジオをやっているではないですか。「村上RADIO」。放送を覚えるとわたしも聞くようにしているのだけれども(聞き逃し配信などは利用していない)、この文章の口調が、そのままラジオの語りの口調なんだよね。個人的にはあの語りになんとなく引っかかるものがあって、もう少ししっかり言うならば、あまり好きではない。だから、このエッセイの文章にも同じひっかかりを覚えることが多々あった。なんだろね、子供のおじさん(= おじさんの子供)感というか。

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