認知症の方への介護ポイント

認知症の方とコミュニケーションを取るには心に留めておきたいことがあります。認知症について理解しておくことで、なぜその言動を取ったのかの理解することができ、介護の苦労が軽くなります。

軽いコミュニケーション

記憶障害を持っていると同じことを何度も繰り返して聞かれることが多いです。そのときには単に回答をポイポイ渡してあげれば良いのです。聞かれたことに対して答えるだけです。ただ質問されて回答するだけのやり取りに感情を持つと、お互いに消耗してしまいます。

認知症の症状の一つに「作話」があります。ご飯を食べたのに「ご飯を作ってくれない」と言われたり、物がなくなったら「〇〇さんに盗まれた」と言われたりすることがあります。残念ながら身近にいる介護者が悪者にされるケースが多々あります。そのときにこちらもエスカレートせず、しばらく席を外すなど対応してください。また、そもそも悪者扱いされる前に、ご飯を食べた茶碗を洗わずに置いておくなどの対応で、先回りした対応ができたらベストです。

個人の尊重

理性をコントロールする機能が弱まってしまい、感情で行動するケースが多くなります。そのため、良い感情を残すように対応するのが良いです。そのために相手に「感謝」「共感」すると、認知症の人の感情も良い感情た蓄積されていきます。認知症の人の良いところを探して伝えてみると良いと思います。介護していると、「できないこと」に注目しがちですが、「できること」に目を向けてみると良いと思います。

認知症の方にとっては、その方が認識していることがその人にとって正しいことです。否定しすぎないようにしましょう。その際に、夫婦すら分からなくなるケースもやはり存在します。むしろ、近しい人ほど誤認されたり、強く言われたりされやすいと考えられています。このことを知っているだけでも負担が減ると思います。認知症の方が認識している世界で楽しむレベルの余裕が持てたら良いですね。

参考

『認知症 アルツハイマー病 血管性認知症 レビー小体型認知症 前頭側頭型認知症』, 主婦の友社, 2019/12/31

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