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逃げるは恥だが役に立つ
結論
不都合なことに目を背けてばかりでは
何も得ることは出来ない
星野源さんと新垣結衣さんの出演で少子化問題や男性の育児参加問題、LGBTにルッキズム(外見にもとづく差別)、そしてセクハラ等様々な現代の日本社会の問題を盛り込み2021年にはスペシャルが放送され、その後に現実世界でも星野源さんと新垣結衣さんが結婚して更に話題となったドラマが逃げるは恥だが役に立つだ。
ドラマタイトルにもある”逃げるは恥だが役に立つ”とはどんな意味か。
語源自体はハンガリーのことわざで『恥ずかしい逃げ方だったとしても生き抜くことが大切』といった意味であるが、ドラマ全体を通しての個人的な感想は全てのことに白黒を付けなくても良いのでは?といったことを言ってるように感じた。
例えば家事でいえば今までの日本は奥さんが全てやるのが当たり前と考える風潮があったが、ドラマ中では星野源さん演じる津崎と新垣結衣さん演じるみくりがお互い協力して家事を行うが、お互いが忙しくなるとどちらかがやらなければならないとなるのではなく、家事の分担に白黒付けず、料理であれば調理家電を使いどちらも楽をするグレーを選んだ。
はたまた会社では様々な指向を持つ人に白黒付けたりせずその人自身を尊重したり、個人の生き方でいえば結婚して奥さんと子供と家庭をつくることが全て幸せなのか等といった様々な要素が詰め込まれている。
様々なことに向き合うドラマだったが、一貫して感じたのは嫌なことから目を背けて、ただただ逃げているわけではないということだ。
家事にしたって津崎とみくりが忙しくて完璧に家事をやっている余裕がないという現実にお互いが向き合った結果が調理家電というある意味逃げの策を導入し逃げることを役に立たせた。
ドラマ中では全てのことに対してただただ逃げて来たのではなく、向き合った結果白黒つけるのではなくそんな方法や考えたもあるよねとグレーを導き出したのだ。
私達の生活においてはSNSの普及により誰とでも簡単に繋がることができるようになり、仕事でも一生一社で勤め上げるという考えから、転職が一般的になり簡単に環境を変えることが出来るようになった。
だが、その反面で自分にとって不都合なことや耳が痛くなるようなことがあると耳を塞ぎ簡単にミュートすることできるようになった。
言われようのない発言やアンチコメントに対してはミュートすることが適切だと思うし、相手にする必要はないが、自分の現状に目を向けず都合の悪いことから目を背け評論家を気取るのであれば誰でもできる。
だがそんなものは仕事終わりに安い居酒屋で同僚と『うちの会社はダメだ!』と好き勝手言ったり、道端で『あの政治家は分かってない!』と言っているのと変わらない。
向き合った結果として逃げるのでればそれは役に立つが、ただ逃げてるいるだけではなんの役にも立たない。
終身雇用が終わりを迎え、個の時代を生きる私達は何をミュートし何を聞き入れなければならないか聞き分ける力を付けなければ一生蚊帳の外の評論家で終わってしまう。
そんな評論家思考から一人でも多く脱却できることを信じている。
それでは^^