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【読了 2024 No.23】石黒圭著『コミュ力は「副詞」で決まる』(光文社)読了

日本語において、副詞のどこがコミュニケーション能力に効果があるのか?

その理由は意外な所にあった😳

「日本語は、文の最後に動詞が来るSOVという構造を取」るからなのである。

この構造は、相手にとっては、「文をおしまいまで聞かないと意味がわからな」くなりがちである。だから、最後にくる動詞や形容詞より先に来る副詞を効果的に使って、聞く相手に「心構え」を作ってもらうのである。言い換えれば、副詞には、使い方によって、こちらの言いたいことを、相手に先に予想してもらう働きががあるのである。

この指摘はなかなか目から鱗だった。

例えば感謝の気持ちを伝えるときも、先に「せっかく」「誠に」「深く」「厚く」「謹んで」「心から」「ひとえに」と副詞を持ってくることで、その気持ちはより深く伝わり易くなるのである。

一方で、それを使うだけで、相手を傷つけるも副詞もある。

「いちいち」「よく(もまあ)」「たかが」「最低でも」「簡単に」などである。

これらの言葉が口癖になっている人は、知らぬうちに他者を傷つけている可能性がある。

私の父が私に対して好んで使った副詞に、「どうせ」というのがあった。

「どうせ続かない」

「どうせダメだ」

「どうせ無理だ」である。

この副詞のシャワーは私の自信を奪っていったっけ。

また、マスメディアが使っている副詞にも気をつけたい。副詞には「評価性」があり、それを使った「世論誘導がしばしば行われている」という指摘は当を得ていると思った。

今度の都知事選の報道は、「打倒小池百合子」に片寄っているなと感じている。

私は都民ではないので、都知事選には選挙権はないが、「副詞の使用に敏感にな」って見守ってみたいと思った。
そのことが、自分の日本語リテラシーを磨くことにもなるし。


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