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田村忠之著『人生を好転させるチャンスメーカーの思考』(幻冬舎)読了。

作者は和歌山県にある、父親の創業した防災設備工事や点検を専門に扱う会社を継いだ二代目社長。異色なのは、もとはプロ野球選手を目指して、名門PL学園に所属していたという経歴書。
前半は、創業者である父との確執。彼の父は「中小企業社長あるある」な、杜撰な経理をしてきたことが判明。
会社の売上のわりに社長の給料はやたら高いとか、家族の食事さえも経費で落とす等交際費が際立って高いとか。いわゆる“ドンブリ勘定”なワケ。
この辺を読んでると、他人事ではなく感じ胸が痛くなった。何故なら私の父も同じだったから。
父は会社の2代目で、結局父の代で会社は潰れてしまった😭。

ちなみに私は小さい頃から「会社を継ぎたい」と言っていたのだが、私の父はまともに相手にしてくれなかった。

後半は父親に社長を辞任させ、純粋持株会社(ホールディングス)を設立して、後継者のいない関係優良企業をM&Aで買収して、ホールディングス傘下に入れていった話が中心。

和歌山の会社ながら、若い人が勢いのある会社で働いてみたいと全国から集まるという。

「ふるさと創生」等という補助金をばらまきで都会から集めても、そんなの目当てに来る程度の人は結局定着しないし、そんなのに頼ってる地方自治体等魅力はないわけである。

私の母は頑張る私に、「世の中には頑張れない人もいるの。そうゆう人に配慮をしなさい」とよく言ってたが、配慮も支援も結局は本質的な解決にはならない。

人を集めたり引っ張ったりするものは、頑張る人間や組織に備わる「勢い」なのだなと感じた。


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