記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

『最強の軍師』の原作を途中まで読んだ感想文

フォロワーさんに勧められて『最強の軍師』の原作を読んでる途中なんですが、感想文とか読んで思ったことをつらつら書いてみました。
とはいってもまだ天鬼さんが出てくるところまで読めてないんだけど。

まず聞いてはいたけど映画と原作ちょこちょこと色んなところが違いますね。

冒頭の対坊や戦、映画では土井先生が最初から最後まで優位でしたが、意外と坊やが善戦してるっぽいとか、崖下に落ちていく土井先生、走馬灯見えてるやんとか。
あと土井先生が仕込んだ物をきり丸がパクってるやんとか。
崖下に落ちていく土井先生が映画だと「あ~あ」って感じだったのは、忍たま映画的には「トラブルが起こったけど忍たまたちがドタバタやりながら機転利かせつつ最後はいい感じにまとまってハッピーエンド!」みたいな筋書きに持っていくためにあえてシリアス要素をコメディにして、お子さまには「あ、ドクタケが関係してるのね(なら大したことにはならないか~)」っていう、ある種の安心感を与えようとしたのかなというのが個人的な印象。
坊やと闘いながら「一年は組も卒業するころにはこれくらいになってるかな」と思ってる土井先生には悪いけど本人たちのやる気があんまりなさそうだから難しい気がするなあ……。

映画では気絶してて何も分かりません、だった坊やも小説では土井先生が落下する音を聞いて勝ち誇ってますね。
ちゃんと倒せてるかの確認せずにウキウキでお家に帰って、そのまま雑渡さんに大喜びで報告したんですかね。
映画では夜中に来た雑渡さんたち、小説では普通に早朝に学園のほうへ忍び込んでたんですね。
そりゃ山田先生と土井先生の寝室にいきなり来るのはね。夜這いか暗殺ですよね。
この辺りの改変はあれかな、集合場所を暗号にしてるから朝はその準備がある云々とか、食堂でのシーンとか、土井先生って練り物ダメなんだよね、みたいな辺りをまるっと省きたかったからかな……。
それならそれで出勤中の山田先生を狙えばいいのでは?と思わざるを得ないんですが。
あと学園長先生の困ったちゃんな所とか、本筋に関係がない忍術の話とか、六年生が近所の城に忍び込んでる話も一緒に省いてますね。
六年生の話で「もそ」が口癖とかではなく怪我の影響っていうのを読んで一瞬「そっか、怪我のせいでそうなってるんなら仕方ないか……」と思いかけたんですが、火傷で正座するのが難しい雑渡さんがそれを表に出さずに正座してるシーンが出てきたので「いや任務中だけでも頑張れよ」という結論になりましたね。
映画でもそんな話は一切出てきてませんでしたが、「横座りやめてください」って言ってる坊やは当然のように知らされてなさそう(そもそも味方相手でも『火傷の影響で取りづらい姿勢がある』っていう弱点を見せないっていうプロ意識なんでしょうが)(坊や教えてもらえてないでやんの)(坊や口軽そうだもんな)。
事情を説明するように促されて坊やが意気揚々と喋ってるシーンが出てくるんですが……求められてるのは正確な報告であって妄想じゃないんだけどね、まともに報告もできないなら忍者やめて物書きにでもなったらいいんじゃないかな、売れるかは分らんけど、という気持ち。
タソガレドキの配下に土井先生を探させている、っていう報告と山田先生が捜索に加わるから代わりに雑渡さんと坊やが忍術学園で先生の代わりをやるよ、というのは同じですが、小説だと雑渡さんがどういう考えで請けたのか、というのがその前の六年生のシーンも踏まえて語られてますね。タソガレドキの殿様のところに忍び込まれたら応戦することになるし、場合によっては全面戦争だもんね。


ぶっちゃけ今の段階で読めてるのはここまでなので、ここからは映画の感想文を書いた後に色々聞いて思ったこととか。

①六年生の情報収集の時の話とやらかし
映画ではほぼ普段着で情報収集やってた六年生、原作ではちゃんと変装してるそうですね。
絵的なこともあって映画ではあのビジュアルだよっていう可能性も考えてたのでそれは「せやろな」って感じなんですが……彼らがきり丸にバレてる理由ね、姿じゃないんですよ。
「やたら元気がいい男に土井って人を見なかったか聞かれた。イケイケドンドンって言ってた」
「『もそ』って言ってた」
……口調!!
そりゃ変装しててもそんな特徴的な喋り方してたら記憶に残りますわ。
何のための変装よ。もっとキャラを隠せ!印象に残るな!
この分だとイケメン君も女の子たちに「なんかかっこいい殿方に土井って人を知らないか聞かれたわ~」「私も私も~」って言われてそう。

原作だともっと自然な感じらしい、天鬼さんとのエンカウントのシーンですが、映画のあれでもし六年生ときり丸が全員殺されてたら『土井先生らしい人がドクタケ忍者隊に拉致されてた』って情報は忍術学園に入ってこなくなるから捜索は難航するし、行方不明者は増えるので大変なことになってましたね。
それだけならまだ分かりやすいものの、六年生の情報漏洩により天鬼さんが「きり丸をうまく利用すれば内側から忍術学園を滅ぼせるかも」とか考えたらもっと大変なことになってましたね。
「きり丸の名前を出してみたけど」じゃないよ。臨戦態勢の相手に不用意に情報を漏らすんじゃありません。


②坊や、やらかしたことを全然反省してないらしいね?
聞くところによると坊や、これだけやらかしたにもかかわらず、この後も土井先生に決闘申し込んでるらしいですね。
それでまあ好感度がアレなことになってるそうですが……坊や多分何も知らされてないんじゃないかなと思いますね。
坊やの責任の話をすると、坊やの責任って「土井先生を行方不明にした」ことなんですが、雑渡さんが忍術学園に来た段階で坊やの役割は終わってるんですよね。
メタ的な話ではなく、責任の所在が代わってるので。
雑渡さんが来るまでは、坊やと土井半助の間の話だったんですが、雑渡さんが忍術学園で状況説明してお詫びした段階でタソガレドキと忍術学園の間の話に代わってます。
坊やではなくタソガレドキが責任を取ることになったので、土井先生行方不明事件については坊やの手からは離れました。
ただあくまでそれは対忍術学園の話なので、多分タソガレドキに帰ってからお説教だったり謹慎だったりの処分は受けてるんじゃないかなと思います。

じゃあ土井先生が記憶喪失になって、結果的に忍たまや卒業生に心理的なダメージを与えてたことについては?
多分坊や、「土井先生が見つかったからタソガレドキでの捜索活動は打ち切り」としか聞いてないですね。
そもそも土井先生が記憶を失ってること自体、タソガレドキでは雑渡さんと顔隠してた人たちしか知らないんじゃないかと思います。
少なくとも坊やは知らされてないし、坊やには絶対悟らせないように情報統制されてたでしょうね。
だって記憶を失って忍たまを本気で殺そうとする土井半助の存在を知ったら坊や意気揚々と果たし状持っていくじゃん?
それで返り討ちにあって最悪死ぬじゃん?
ね!!
近所でドクタケがドンパチやろうとしてる時に土井先生(天鬼さん)に坊やが殺されたってなったらタソガレドキ対忍術学園になるじゃん。
雑渡さんが大変すぎる。
それ考えたら坊やには何も知らせずに大人しくさせておいたほうがデメリットが少ない。
忍術学園側にも全部終わるまでは坊やに何も言わないように口裏合わせてもらってたんじゃないかな。

この記事が参加している募集