姿勢#27 骨盤前傾タイプ
前回は不調をもたらす骨盤のタイプのチェックを行いました。今回から3回に渡って、不調をもたらす骨盤のタイプを個別に見ていきます。今回は「骨盤前傾タイプ」です。
■骨盤前傾タイプの特徴
骨盤前傾タイプは、正しい姿勢と比べて不自然に腰が反っていて、上半身はそのバランスをとるために猫背になってしまいます。お腹周りは前に出過ぎていて、体全体に負担がかかり過ぎている姿勢です。
骨盤前傾姿勢は骨盤が前に傾いているため、内臓が下がっていき、消化や代謝能力が低下していきます。さらに骨盤が前傾していることで、お腹周りの筋肉も衰えて下腹脂肪になってしまいます。そして、腰を無理に反らせているため、腰痛になりやすくなります。
この姿勢は、毎日のちょっとした習慣によってとることになってしまいます。特に女性は、骨盤に負担がかかり過ぎると月経や妊娠時のトラブルを招くこともあります。自分の骨盤の状態を知り、日々心掛けるようにしましょう。
■骨盤前傾を引き起こす習慣
骨盤前傾は、椅子やソファに座るときに腰を預けるのではなく、浅く座って腰を反った状態のまま保つ癖がある人が起こしやすいです。この座り方は反り腰を体に覚えさせ、習慣にさせてしまうため、行わないようにしましょう。
うつ伏せ姿勢でいることが習慣になっている人も、骨盤が前傾します。特にうつ伏せで寝る習慣のある人は、骨盤が前傾している可能性があります。リラックスする時であっても、うつぶせで寝るのは体のために行わないようにしましょう。
また、女性で高いヒールを日常的に履く人も、骨盤が前傾しやすくなります。足の底に不自然なカーブができて高低差が生じてしまい、体がバランスをとるために骨盤が前傾してしまいます。そして、骨盤が前傾すると脚は内股になってしまい、O脚、X脚のような悪い姿勢を助長することになります。
このような習慣をすべて改善するのは難しいかもしれませんが、改善できることについては今から改善していきましょう。
■骨盤前傾を改善させるヨガ
骨盤前傾は、前に傾いている骨盤を元に戻す効果のあるヨガをゆっくり行うことによって、徐々に改善していきます。時間のあるときに少しずつ行うようにしましょう。
ラクダのポーズ
※腰に負担がかかるので、腰痛持ちの方は無理をしないようにしてください。
1:正座をします
2:そのまま立膝になります
3:足は肩幅程度の開き、かかとは立てます
4:そのまま腰が後傾しないように意識して、左手で左かかとをつかみます
5:体の姿勢に注意しながら、そのまま右手で右かかとをつかみ、全身を反
らせます
6:頭もそのまま後ろに下げ、自然呼吸を30秒程度ゆっくりとおこないます
7:ゆっくりと体を前に戻していきます
※頭に血が上っているためゆっくり行うようにします
8:両手をゆっくりとはずし、元の正座の姿勢に戻り、目をつぶって5回呼吸
をします
9:リラックスした状態に戻って、終了です
このポーズを行うことで、骨盤を後傾させることができるので、前に傾いている骨盤が正しい位置に少しずつ戻っていきます。両手を両かかとに付けられない人は、体の横で手を伸ばすだけでも効果はあります。できる限りこのポーズを習慣にするようにしましょう。
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