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ごちうさ最新話の見どころまとめ(まんがタイムきららMAX2022年9月号)
「ご注文はうさぎですか?」(以下、ごちうさ)にはたくさんの魅力がありますが、いざ人に説明しようとすると、何から話せばいいか迷いますよね。
キャラクターの成長?ストーリーの伏線?自分の中では素晴らしいものだと分かっているつもりでも、それを言葉にしようとすると、案外難しいものです。
まんがタイムきららMAXの最新話を読むたびに、この作品の奥の深さを実感する自分がいます。何も考えずにごちうさを読むのも楽しみ方の一つですが、せっかくならこの魅力を人に伝えられるようになりたいですよね。
この記事は、そんなファンのために、毎月更新されるごちうさの新たな魅力を紐解くことで、その見どころとなるポイントを整理し、まとめていくものとなっています。
さて、今月もごちうさの最新話が公開されました。
今月のきららMAX掲載『ご注文はうさぎですか?』は、
— まんがタイムきらら編集部 (@mangatimekirara) July 18, 2022
列車に乗って、海沿いの街に到着🌊
絶景に感激するも、そういえば、本来の目的は…?? #gochiusa pic.twitter.com/47kwlXfoO6
お話に関わる重要なシーンをピックアップしていきますので、よろしければ最後までお付き合い下さい。
注意:本記事は、まんがタイムきららMAX2022年9月号掲載のごちうさに関するネタバレを含みます。
■ 水着イラスト第二弾はマヤシャロ!互いのカラーが入れ替わっている点に注目
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前回に引き続き、今回の扉絵も「海水浴」がテーマです。海をバックにピースを決める水着姿のマヤシャロ。主要メンバーが海に来ているので、扉絵もしばらくは彼女たちの水着姿が続くでしょう。
ファンとしてはこの上なく嬉しい展開ですね!マヤちゃんがとびきりの笑顔なのに対し、シャロちゃんはどこか戸惑ったような困り顔をしているのが面白いです。イラストは何となく写真っぽいので、写真が好きなチノちゃんがひょっとしたらデジカメで撮ったものかもしれません。
マヤちゃんがノリノリでピースするから、シャロちゃんも仕方なくやるしかなかったんでしょうね。
水着のデザインが二人ともお揃いです。水着だけでなく、髪留めの花、さらには麦わら帽子のリボンまで、二人が同じファッションアイテムを身に付けているのがポイント。こうまでアイテムが揃うのは偶然ではあり得ないでしょうから、出かける前に二人で一緒に買い物に出かけたのでしょう。
マヤちゃんとシャロちゃんはつい最近まで、あまり接点がありませんでした。学年も学校も違う上に、性格という意味でも真逆ですから、二人の間に接点がないのは当然といえます。
マヤちゃんがお嬢様学校へ進学したことによって、ようやく二人の間に「先輩・後輩」というつながりが出来ましたが、それも作中時間でいえばつい数か月前のこと。
ですが、こうして二人一緒に並んでいるところを見ると、まるで姉妹のようです。いつの間にか、二人の仲もずいぶんと深まったようですね。瞳のカラーが入れ替わっているのは、マヤシャロが心の深い部分で通じ合っていることを示しているのかもしれません。
瞳だけでなく、二人が共通で身に付けているアイテムは、その全てがお互いのイメージカラーを交換したものになっています。友達同士でお気に入りのグッズを交換するのって、よくやりますよね。マヤシャロの二人も、友情の証として、お互いのカラーを選び合ったのでしょう。
二人の関係がこれからどのように変化していくのか、楽しみです。ちなみにごちうさの扉絵は、本編を読んだ後に初めて意味がわかる仕様になっていることがあります。
今回の扉絵もその一つで、レモン味のアイスと、ラムネの瓶は、シストの組み分けや謎解きに関わる重要なアイテムとなっています。こういう仕掛けがあるのは今回の話だけではないので、知らなかった方は過去の話を含めて探してみてください。
■ いつかの約束を、その胸に。ソーダ組の三人に共通する進路と、メグちゃんの心
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さて本編ですが、今月はまずメグちゃんの横顔が素敵でした。遠くを見るその表情は、「ソーダ組」の三人との別れが近づいていることを受けてのものです。
ココアちゃん、マヤちゃん、シャロちゃんの三人で構成される「ソーダ組」。なぜソーダ組なのかというと、シストの組み分けで選んだアイスがソーダ味だったからです。街の捜索を二手に分かれて行うことになったため、七人のメンバーも4:3で分かれることになりました。
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しれっと地図が二枚あるという、大事な大事な新情報。前回、この情報は完全にスルーされていただけに、意表を突かれた方は多いでしょう。
街の捜索を二手に分かれて行うことになったのは、この二枚セットの地図が理由です。ココアちゃんを筆頭とする、ノリノリな三人(一名除く)に対し、レモン味のアイスを選んだのは、比較的大人しい四人。
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レモン組はともかく、ソーダ組には一見すると何も規則性がないように思えます。しかし、実は「進路」という共通項がありました。
ココアちゃんはパンの道を極めるため、高校卒業後は都会へ移ります。シャロちゃんもまた、都会の大学への進学を目指して、勉強中です。
今回、新たに分かったのは、マヤちゃんも将来、木組みの街を離れるかもしれない、ということでした。具体的にやりたいことが決まっているわけではなさそうです。が、「色んな場所を見たい」というのは、マヤちゃんらしい目標です。才能豊かなマヤちゃんなら、きっと何でもできるでしょう。
幼なじみのメグちゃんは、そのことをちゃんと分かっていました。マヤちゃん本人すらまだ進路を決めていないにもかかわらず、「街を出てく組」の中にマヤちゃんを含めているあたりに、確信がうかがえます。
大事な親友が街を去るのに、寂しくないわけはないと思いますが、それでもメグちゃんは清々しいほどに笑顔なんですよね。
寂しくても前を向けるのは、「リトル*トレジャー*ハント」のおかげでしょう。原作9巻第9話、マヤメグが主役のこのお話は、二人が互いに離れてしまう不安を打ち明け合う内容となっています。
あの話がもしなかったら、メグちゃんは今回の旅行を満足に楽しめなかったかもしれません。それこそ入学前のように、マヤちゃんに置いていかれる気がして、シストどころではなかったのではないでしょうか。
マヤちゃんがあのとき、同じペースで歩くと約束してくれたからこそ、メグちゃんは今こうして、笑えているんだと思います。
「リトル*トレジャー*ハント」がどんなお話だったか忘れた方は、原作9巻を読み返しましょう。どんなに距離が離れても、心はいつだって大切な人と繋がっているんだという思いが、今のメグちゃんを支えています。
■ シストが繋ぐ、夢と絆
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前回からこっち、読者をあっと言わせ続けているシスト。地図が二枚あったという情報にも驚きですが、このシストはさらに予想外の展開を迎えることになります。二枚の地図は、なんと目的地が一緒でした。
最終地点は入り江のような形になっている浜辺。廃船が放置されている以外に目立った人工物がなく、ここが秘密の穴場スポットであることを教えてくれます。しれっと地元の人から浜辺の情報を聞き出しているあたり、ココアちゃんはやはりコミュ力高いですね。
それにしても、地図を作った人は絶対、確信犯でしょう。解いた人にサプライズを仕掛けたかったに違いありません。実際、ココチノは顔を見合わせて「なんでー!?」と驚いていますから、サプライズは成功したと言えます。
どんな人がこのシストの地図を作ったのかは分かりませんが、きっとココアちゃんのように、陽気でサプライズ好きな人なのでしょう。
期待とは裏腹に、目的地は一つしかありませんでした。でも、「最後には同じ場所にたどり着く」というのは、この先の七人の未来を暗示しているようで嬉しいです。
「みんなの夢が重なる未来」と、ココアちゃんは言います。夢が重なる、というと曖昧ですが、ようするにいつか木組みの街へ帰ってくるということでしょう。10巻最後に言い残した、「チノちゃんのためにおっきいサプライズを考えている」というささやきは、その意思を一番わかりやすく物語っています。
同じくシャロちゃんも、将来的には千夜ちゃんの仕事をサポートするつもりであることが、10巻12話から分かります。マヤちゃんも、将来的には街を離れるかもしれないとしつつ、世界の素敵な物を持ち帰って街に広めることも夢の一部です。三人それぞれに木組みの街へ戻ってくるビジョンがあり、そしてそれこそが、ソーダ組のソーダ組たる所以なのでしょう。
ソーダ組とは、ただ単に街を離れる組み合わせでなく、街にいつか帰りたいという思いまで含めて、ソーダ組というわけです。
一方、レモン組は、リゼちゃんの言葉が絆を深めてくれました。「分かれた道が一つになる将来が来るといい」という言葉。
シストが繋ぐ、夢と絆。ココアちゃんたちなら本当に、それぞれの夢を叶えた先でまた笑い合っている気がしました。
目的地が浜辺というのもまた夏らしくて良いですね。最初は海では泳がないような素振りを見せていただけに、読者サービス的にもこれは喜ばしい展開です。みんながちゃっかり下に水着を着ていたというオチまで含めて、今回のシストは完璧だったと思います。
■ 辿り着いた先にあったのは、船?
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最後になりますが、一隻の廃船が放置されていました。来月は、この船の捜索が始まるんじゃないかと思います。
見るからに年季の入った船です。塗装が全体的に剥げており、少なくとも一朝一夕で打ち上げられたものではないでしょう。船の種類に明るくないので詳しいことは言えませんが、一般的な船の形に近い印象です。
辺りには他に人工物がなく、宝の隠し場所があるとしたら、廃船の中くらいしか他に選択肢がないように思えます。マヤちゃんの言う通り、この船に宝が隠されている可能性は高いでしょう。
個人的にはこの船、なんか動き出しそうな気配がするんですよね…。青山先生の銀河鉄道回が鮮烈だったからでしょうか。
忘れがちですが、ごちうさはファンタジーな世界を売りにした作品です。それは単に人やモノが可愛いというだけでなく、現実ではありえない超常現象が起きることも意味します。
過去にはメグちゃんが並行世界に行ったこともあったので、この船がどこか別の世界と繋がっていたとしても、不思議ではありません。退廃的な世界というと、一昨年のリプラビを思い出します。旧時代の遺物とともに人が助け合い暮らす地球を舞台とした、パラレルワールドです。
遺跡の世界に行ける乗り物がもし本当にあるとしたら、それはまさしく「廃船」の形をしているのではないでしょうか。
というわけで、来月は大穴予想として、「リプラビ編」が来ると宣言しておきます。もっとも、木組みの街にブラバ組を残してきているので、そちらの日常がフォーカスされる可能性もあるでしょう。どちらが来るにせよ、来月もまた面白い話になりそうです。
■ おわりに
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さて今回は、シストを通して描かれる七人の絆が感動的でした。いかがでしたか?
ここでご紹介したものは、あくまで個人の解釈です。本記事を手がかりに、みなさんも自分なりの考えや解釈を広げてみてください。
またね!