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バーバー鈴木

前髪を切った。
前髪を切った。
前髪を切った。

オン眉にした。
オン眉にした。
オン眉にした。

視界良好。前方確認よし!

今まで前髪をなくしていたが
思いきってオン眉にした。

美容師さんありがとうございます。
とてもお気に入りです。


学生の頃もオン眉時代があった。
あのときはお金もあまり持っていなかったから
友達に切ってもらってたなぁ

あの頃私は寮生活をしていた。
前髪を切ってもらうときは
お風呂上がりに鈴木という友人の部屋に直行。

バーバー鈴木の開店だ。
コームよし。
ハサミよし。
鏡よし。
ゴミ箱よし。

私はゴミ箱を抱えて、鈴木の顔をじっくり見る。
アート作品をこれから作るかのような鈴木の目つき。
構想は出来上がっているだろうか。
私の前髪をぱふぱふしながら、
たまにコームで髪をとかす。

鈴木「よし!」
ビクッ
はさみを私の目元に近づけていく。
私は目を瞑り
ザクザクっ
パサパサっ
切断の音を聞いて時を待つ。

鈴木「1回鏡みてみてー」
私は目を開けて自分の前髪を拝見
なかなか上手だ
だけどちょっと右側短くないか?
私「右側気持ち短いかなぁ、」
鈴木「おけい!」

また目を瞑る
ザクザクっ
パッパッパ
鈴木「今度はどう?」
…今度は左気持ち短いかなぁ
私「左短い気がするなぁ、」
鈴木「おけい!」

また目を瞑る
ザクザクっ
パッパッパ
鈴木「今度はどう?」
…今度は右気持ち短いかなぁ
私「右短い気がするなぁ、」
鈴木「おけい!」

また目を瞑る
ザクザクっ
パッパッパ
鈴木「今度はどう?」
…今度は左気持ち短いかなぁ
私「左短い気がするなぁ、」
鈴木「おけい!」

また目を瞑る
ザクザクっ
パッパッパ
鈴木「今度はどう?」
…今度は右気持ち短いかなぁ
私「右短い気がするなぁ、」
鈴木「おけい!」

また目を瞑る
ザクザクっ
パッパッパ
鈴木「今度はどう?」
…今度は左気持ち短いかなぁ
私「左短い気がするなぁ、」
鈴木「おけい!」

…気づいただろうか
文章をコピぺしていることを。

まあそういうなんだかんだで前髪って短くなるよねぇ
思いがけないオン眉デビュー

その後私はオン眉キャラを定着させた。
バーバー鈴木には感謝してる。
私の可能性を広げてくれたから。

そして社会人になった今
自分からオン眉を注文し
プロに切ってもらう。

一発で真っ直ぐな前髪だ。

写真のイキった私は帽子を反対に被り、決めポーズ。
せっかくの真っ直ぐな前髪が台無しだ。
バーバー鈴木を思い出す。

完全な失敗なんかこの世になくて
一欠片でも成功は残ってる。
それを生かすか殺すかは自分次第。

センキューバーバー鈴木

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