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【詩】dark to light
あの日、月は赤く笑い 星は隠れ
伸ばした手は空(くう)を掴んだ
それは闇よりも濃く海より深く
光は無情に閉ざされた
僕等はあまりに永く眠っていた
眠っていることさえ知らないまま
虚ろな目で彷徨いながら
辻褄あわせの主張を繰り返す
自由という名の鎖につながれて
なめらかな嘘はもう要らない
耳を塞げば聴こえるだろう
目を閉じたら見えるだろう
刻まれたしるしはいよいよ濃くなり
その器をなにで満たすと云うのか
嵐のなか声は高まりゆく
ー今はみずがめ座のときー
心ここに 僕等はともに
灯り掲げ 祈りを捧げよう
やがて夜は明け陽は昇り
空には虹が架かるだろう
柔らかな頬を撫でて
"大丈夫"と微笑んで
あの子が眠るまでここにいる
やさしいうたを
やさしいうたを...