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原田マハ『生きるぼくら』読了
久しぶりのマハ作品。
引きこもりの青年が米作りを通して成長する物語。
自然は人間にいろいろなことを教えてくれる。それを受け止めるかどうか決めるのは人間だ。そして、人間のほとんどは受け止めないことに決めてしまったらしい。
今や小学校教育では英語やプログラム、さらに株の教育まで始めようとしている。それらを学んで大人になったとき、どんな人間に育っているかを考えると恐くなる。人間を経済の奴隷にするような教育、それを両親までが強制させるような現在の日本。感想を書きながら、背筋がゾクッとした。
もし、教育に農業、特に米作りを取り入れたならば、子供たちにとって立派な人間教育になるだろう。人生のように1から10までやる必要はない。純平のように要所要所だけ作業するので充分だろう。
最後に、おばあちゃんの田んぼで採れたお米で、梅干しの入ったおにぎりを食べてみたいなと思う。もちろん農作業は手伝わないで!