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安部公房『愛の眼鏡は色ガラス』読了。
舞台のシナリオ。神保町でたまたまこの本を見つけ、すぐに購入。不覚ながら存在すら知らなかった本。
精神病院の中。患者たちと医者たち。誰が正気で誰が病気なのか? さらに若い革命戦士が三人現れ、病院内は狂気の沙汰。舞台には九つの扉があるが、どこに繋がっているかわからない。精神病院の実体は? これは狂気の物語なのか? 赤い眼鏡は何を象徴しているのか? 東京は燃え尽くされてしまうのか? 精神病院は「壁」の象徴か? 私は正気か? 安部ワールド炸裂!
最後にお気に入りのセリフをひとつだけ。
「人間にとって、一番の毒は、希望と絶望の化合物なんだ。」