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蓮雨と情緒

もうそろそろどうにかしなければ、と思う。
情緒がおかしい。
元々おかしかったけど、前にもまして。

そもそも情緒、って言っていいのかすらわからない。
切ることを控えて、薬を飲むのも控えて、
なんでそうしようと思ったのかなんて私にもわからない。
そんな思いつきでしかない行動。
といっても、こういう生活を前までできていたのだし、去年だって特に切っていないとき、あったよねって思って。
なんというべきか。
どんどんと病んでいる。

そういう表現がいいのだろうか。
正解なんてない。
知っている。

そうしていると
「つらい」
って思う。
ずっと笑みが取れない、
違う
笑っていないと叫びだしてしまいそうで
ないてしまいそうで
心を無にしていたかった
それに、口角を上げているだけで、これがちゃんとした笑みなのかさえも曖昧なんだ。
自分でもこの状況が一体何なのか、
全く持って見当がつかない。

動けなくなる。

思考がとてもすごい速度で死にたいと渦巻く
ような
逆になにも考えられていないかのような
そんな感覚に陥って呼吸ができなくなる

数年前の私はきっと息をすることがこんなに苦痛になり得るなんて知らなかっただろうな。
そう思うとなんだか昔の私と今の私が別人なような気がして
幼い頃の眩しい笑顔をたたえている私を思い浮かべ
泣きたくなる。
ごめんね。
こんなに苦しい思いをしてしまっていて。
綺麗に笑えなくてごめんね
世界から外れていてごめんね
傷ついてごめんね
普通を捨ててごめんね
愛を疑うようになってごめんね
傷をつけてごめんね
体を壊そうとしてごめんね
あなたはあんなに眩しく、楽しく、明るく
生きていたのに
僕の理想そのものだったのに。
独りになってしまってごめんね
かつての自分を抱きしめたくて、
そんな資格なんてあるわけがなくて
そんな状況が起こるはずもなくて。

ひたすらに眠かった。
精神は崩壊寸前だし、生に意味を見いだせなくなってしまう、数ヶ月前の感覚を考えて
怖い
と思った。
透けていくような
大切なものが抜け落ちた感覚
怖い

現実を耐えきれる自信がどんどんと薄くなっていくんだ。
私の居場所はここにはない、って。
教室を見回した時、わたしは外れているんだなと思う。
班で独りで課題を取り組み、他の人達が他班を巻き込んで全く関係のないことを駄弁っている時、わたしは皆と違うんだって思う。
相手が僕のテンションについていけないと思ってしまう時、わたしはここにいてはいけないのだと思う。
親友が友人とボクの入れない話題を話してる時、焦る。
その間に入り込みたくて必死になる時、わたしはなんて見苦しいのだろうって、思う。
どれだけ頑張ってもボクは面倒だし、考えれば考えるほど皆が私といっしょにいるメリットなんてなくて。
いったいなんで僕のこと、好きだなんていうのだろう。
僕になんの価値があるのだろう。
皆のこと傷つけてばかりなのに。
のろいなのに。

不幸を運ぶって
縋ってないでさっさと死ねだなんて

否定したかったのにどんどんと実感している。
その通りなのかもしれないって。
なんで私死ななかったのって。

私が僕であること。
本当にごめんなさいって、思うよ。

私、なんでこんな人格を宿して、生まれてきたのだろうか
親不孝
その通りだよ。

こうなる運命だったのかな。

僕がどこかで間違えてしまったのだろうか。
僕の大切な人を思い浮かべていく。
僕のこと、好きって言ってくれる人たち。
やさしい
皆、
だから、怖いよ、傷つけたくない。
壊れるのは僕だけでいい
死ぬのだって僕だけでいい
だって皆は幸せになるべき人たちだから。
現状から、抜け出して、幸せにならないと駄目。
報われなければ神様なんて殺してやる。

でも、私はって考えると
どうしても、どうしても僕だけは何故か許されないような気がするんだ。
自意識過剰、
だったなら、
馬鹿、と一蹴してくれたなら
私がもっと秀でていれば
透明を濁らすことをためらわぬ白になれたなら。
もっといえば
透明を濁らすことのない黒になれれば、
そうしたらきっとなにかが違っていた。

水に浮かぶ
みずくらげのような
不透明な存在、
そんなきれいなものにさえボクはなれない。

じゃあ、一体どうすればいいのだろうね。

そういう自問自答に結局帰ってきてしまって、
どうにかして存在意義を生み出そうと必死になってみたりする
でも、そうやって生きているくせに
私の心は自壊ばかり望んでいる。
それでも生きているくせに
死にたくては仕方がないの
だれか、ボクのことを洗脳してはくれないか、
思考力なんて奪ってはくれないか、
僕なんて生み出さないでいてほしかった。

自壊。

自壊だよ。
僕が死んでほしいと望むのはいつも
死ねと喚くのはいつも
自分自身相手にだった。


きらわれたくない、
うらみたくない、
僕の死にたいという気持ちに誰も巻き込みたくない。

でも、それはさびしいよ
こわい、
わたしは独りが嫌だ。

世界を壊したくって、
でもわたしは皆に生きていてほしいから。
いつの日か、
すべてを捨て去ってしまって
「皆から嫌われるような嘘つきに、外道になってしまいたい」

そういう嘘を吐く。

そうやってボクは生きていたかった。

汚いまま、ぼくはこれからも歩むけれど、
今はまだ微睡みに溺れていたい。

優しい闇に


おぼれていたいよ

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