子どもの「10歳の壁」とは何か?
子どもの「10歳の壁」とは何か?乗り越えるための発達心理学 を読んで
渡辺弥生先生のご著書を、はじめて読ませていただきました。
9.10歳の壁を中心にした発達のつながりが興味深かい内容でした。
「9歳、10歳の壁」があることも、それが“ろう教育”からきた言葉だということも知ってはいましたが…なぜここで【壁】になるのかはぼんやりとしていたんですよね。
乗りこえるポイントは【経験】
◎自然で豊かな会話
◎質の高い遊び
これらの経験をすることで、どの子も「9歳の壁」を越えられるのではないか?ということです。
(様々な障がいがあってもなくても)
ちなみに【質の高い遊び】といっても
◎平行遊び
◎連合遊び
◎協同遊び
など発達の順番にそった遊びです。
遊びの中でのやりとりが後に9歳の壁を越えさせる力になるというイメージでしょう。
例えば【ごっこ遊び】の中で他者の行動や考えを学ぶことで、後の【社会性】【道徳性】に影響し【認知】(考え方)を身につけていくイメージです。
また、9.10歳の壁で【自尊心】は下がるといわれています。下がるというとネガティブですが、言い換えると【ほどほど】にバランスがとれるようになるということです。
こちらも乳幼児期から自我の芽生え、自我の拡大を経て、他者認識が育ち、違いがわかり、自分をメタ認知できるようになるわけです。
つまり、9.10歳の壁
【考え方】
【感情】
【思考】
【友達関係】
【道徳性】
などの壁をスムーズに乗り越えられるかどうかは、乳幼児期からの様々な【経験】に関係しているということのようです。
それは、親子間、友達間、先生などと、どのようなやりとりができてきたのか?
【模倣】【同化】【調整】を繰り返し
様々な感情【嬉しい】【悲しい】【みじめ】【憧れ】などを経験してきたかどうか?
つまり、ある程度の質と量が必要です。
現代社会では、難しい課題かもしれませんね。
放っておくだけでは育ちにくい「社会性」と「道徳性」
さらに、社会性と道徳性は育ちにくいとのことです。
社会性とは…
対人関係を円滑に営むための、考え方、言葉、ルール、態度のようなものを身につけること
道徳性とは…対人関係における人権や福祉、公正、正義などの価値観を重んじるもの
これらは、乳幼児期から大人が教えたり、モデルになって身につけていきます。
上手く獲得できていなくても大丈夫!
「未熟なだけ」「練習すればうまくなる」
これが、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)の役割です。
SSTで認知を変え、感情を変え、行動を変えていくことは可能です!
私もSSTをもっと学ぼうと思います!
❀まとめ❀
私は、ふだん発達凸凹と呼ばれる子ども達と過ごしていて「社会性」「道徳性」の幼さが発達の足を引っ張っている(凹)だと気づきつつ…その根本にはたどり着けないでいました。
本書を読み終わり「あぁ、やっぱり発達の復習なんだな〜」と腑に落ちました。
【触れる】【模倣】からが始まりなんです。
遊べない子は信頼できる大人と1対1からの遊びから復習すればいい。
そして、その大人の社会性や道徳性を模倣していくことが大切になるんですね。
渡辺弥生先生の【おわりに】での言葉です。
私も同じ気持ちです。
微力ですが、だれかのお役に立てると嬉しいです。
今の苦しさを、発達を遡ることで少しずつ変えていけるかもしれません。
【今、外に出られない子】に向けて、オンラインレッスンにもチャレンジしようと思っています。
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