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読書日記

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#出版

本売る者の矜持について考えさせられる『本売る日々』

本売る者の矜持について考えさせられる『本売る日々』

この本の主人公は、いつか版元になることを夢見て行商にあるく本屋さん。江戸時代ですので、もちろん皆が皆本を読めるわけではないし、本というのもの高級品です。だからこそ、本を読める人がいて、本について話せる人がいて、、、というそういう環境がどれだけ豊かなことなのかを考える事になるのです。
それほど出版物がない中で、本を読んでいる人=同じ本について語れるというのも幸せそうです。今の世の中だとそうはいかない

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グローバル化を目指す前に知るべき真実『ボーダー 移民と難民』

グローバル化を目指す前に知るべき真実『ボーダー 移民と難民』

佐々さんに初めてお目にかかったのは『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』の刊行を記念して行われたトークショーの時のこと。

某氏からの「対談にしたいので相手役やってください」という類を見ない無茶ぶりを受け、慌てて本を読み、対面したのがトークショー開始30分前くらいのことでした。
”ノンフィクション作家”という肩書から、勝手に堅いイメージを持っていたのですが、目の前に現れた佐々さんは太陽かヒマワリ

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