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読書の秋、自己成長に向けた"両利きの状態"の心地よさに浸りませんか
ここ最近、あっちこっちのお客様先へ移動時間を使って"積ん読"を一冊ずつ読み進めています。
思い返せば、どちらかといえば本を読むことが苦痛でしたが(読んでいると違うことを考え始めてしまう)、今や自己紹介の趣味の欄に「読書」と書いても良さそうなぐらい、活字を読むことの心地よさに浸っています。
読書をすることで、著者の考え方や価値観を共有することができますし、何より自分自身のこれまでの知識や経験と重ね合わせたときに新たな気づきや閃きを感じる瞬間が、なんとも言えない快感となっています(例えば、研修レジュメの参考にしたり、コンサルティングする上での切り口にする等)。
読書の秋
秋の夜長に積ん読書を読み進める。 pic.twitter.com/lXtmUeDl54
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 24, 2019
ここ最近読んだ本のなかで、皆さんにも読んで欲しいなぁと思う本は以下の5冊でしょうか。
書店に行って、興味があれば手にとって「はじめに」や「目次」をみてみてください。
【1.ケーキの切れない非行少年たち】
そして、今これ読んでいます。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) October 7, 2019
通勤寮にいた方は非行少年たちではありませんが、目には見えにくい障害という点ではつながるところがあるなぁと。
ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書) https://t.co/wdCOTHUdgz #Amazon
【2.2020年からの新しい学力】
面白くって、電車移動中で一気読みしてしまいました。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) October 10, 2019
親として、子どもにどう学習に向き合わせるか、あるあると思いつつも意識して直さないとあかんところも気づかせてもらいました。
2020年からの新しい学力 (SB新書) https://t.co/5ZY83j3qw2 #Amazon
【3.情報生産者になる】
論文の書き方的な内容ですが、誰もが情報生産者であり、情報発信者になる時代、知っていて損はないと思います。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) October 6, 2019
情報生産者になる (ちくま新書) 上野 千鶴子 https://t.co/TCz1lV0B8w @amazonJPさんから
【4.ソーシャルワーカー】
「ソーシャルワーク/ソーシャルワーカーってなんだ?」ということを改めて考えさせられました。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 24, 2019
社会福祉士、精神保健福祉士、ソーシャルワーク実践者は必読です。
ソーシャルワーカー (ちくま新書) 井手 英策 https://t.co/VJ7cinkctD @amazonJPさんから
【5.両利きの経営】
福祉経営コンサルタントとして、福祉・介護事業の事業継続性をどういった切り口で論じるか、また人材育成にも通じる「知の探索」と「知の深化」という両利きの考え方を学ばせてもらいました。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 24, 2019
両利きの経営 チャールズ・A. オライリー https://t.co/Wm740NRPmB @amazonJPさんから
読んでみたいなぁと思っていて、まだ購入できていない本もあります。
まぁ焦って購入しても、どうせ"積ん読"になるだけなので、読むことが目的にならないように気をつけます。
「変えられるのは、自分だけ」なんですよね。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 23, 2019
こちらが相手にどう適応できるかがコミュニケーションの難しさですよね。 https://t.co/kKTwO9522g
VUCA時代を生き残るための「未来志向型」
さて話は変わりますが、今年度もある法人で理念研修の講師を務めさせていただいています。
理念研修とは、具体的には「社会福祉法人の経営(基本)理念を組織に理解・浸透させるとともに、その実現に向けてどのようなことに取り組んでいくかを考えるマネジメント研修」をそう呼んでいます。
今年度の理念研修のキーワードは「未来志向型」。
時事ネタで「未来志向型」を説明すると、セブン&アイ・ホールディングスが先日発表した3,000人規模のリストラ及び店舗閉鎖でしょうか。
Amazonなどのインターネット通販の拡大や地方の人口減少という社会変化や業界動向の先読みが十分ではなかったため、収益悪化を招き、結果として今回の発表に至ってしまいました。
一方、トヨタ自動車の豊田章夫社長が「100年に一度の大変革」と危機感を顕にしてから、「クルマを作る会社から人々の様々な移動を助ける会社、モビリティ・カンパニーへと変革し、すべての人に移動の自由を、喜びを与えることができるような会社になりたい」という具体的な未来のありたい姿を掲げ、新しいモビリティサービスの実現に取り組んでいます。
「未来志向型」とは、VUCAの時代に翻弄されることなく、これからの社会保障制度や介護・福祉業界動向や人口減少社会や利用者の多様性の広がりなど社会情勢の変化を先読みし、ありたい姿や目標を達成するアプローチとして紹介しています。
冒頭のおすすめ本の最後に取り上げた「両利きの経営」に「知の探索(幅を広げる)」と「知の深化」のバランスを取る経営スタイル(=両利きの状態)のノウハウが書かれています。
今年度の理念研修では、この「知の探索」と「知の深化」を参考にさせていただきながら、大手民間企業のビジネスシフト(事業転換や新規事業展開)を紹介しながら、”サクセストラップ(成功の罠)”に陥らないよう、未来のありたい姿から逆算して行動計画を組み立てる経営の必要性を伝えています。
プレゼンテーションスキルを高めるための「読書」
また、理念研修の新たな試みとして、法人内職員が内部講師として経営理念の実現に向けた事業計画書に基づいた実践事例を部下に伝える時間を導入することにしました。
ある法人で職員が講師を務める“内部講師”から、理念と事業計画書と結びつけた実践事例を理念研修で話してもらいます。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 27, 2019
デモンストレーションを今日行ったのですが、皆さんの熱い想いが伝わってきたのと、私がこれまで伝えてきたことが皆さんに増幅して伝わっていたことがとても嬉しかったです。
400人を越す職員の意識改革は行うのはそう簡単なことではありませんが、良い風が組織の中に吹き始めているのは確かです。
— 福祉マネジメント&デザイン (@mizuta_tt) September 27, 2019
組織変革の大きな流れを作りたいと思います。
内部講師として、人前で話す経験をすることで今後の幹部候補者としての度胸を身に付けてもらうこともねらいの一つとしてありますが、一番のねらいは、自分の考えを言葉や図示しながら、必要な知識や表現を自ら調べ、考え、整理し、相手に伝えるための力を身に付けること(=プレゼンテーションスキル)です。
このプレゼンテーションスキルの向上を図るための手っ取り早い方法の一つとして、「読書」は特に有効だと思います。
「両利きの経営」の「知の探索(=「読書」を通した知識の幅を広げるためのインプット)」が図れ、レジュメ作成や口頭で伝えるために「知の深化(=「読書」を通して考えを整理し、伝えるためにアウトプット)」を促すことができます(いわば自己成長のための"両利きの状態")。
そのバランスを取らなければ、厚労省やネットに転がっている参考資料をそのまま複写したようなレジュメをただ解説するだけのような研修になりかねません(そういった解説研修の需要もまだまだありますが)。
内部講師の中には、自分自身の考え方を補足するために読んだ本から表現を引用したり、インターネットで調べた情報を組み合わせながら、受講者にどのように伝えたら伝わるか推敲を重ねる中で、自分自身の理解をさらに深める機会となっています(事前のデモンストレーションから内容が大幅にアップデートされていて驚きました)。
私自身も、中途半端な知識を受講者に伝えるなんて失礼なことできませんから、研修の準備には、講義時間の2〜3倍の時間を費やすようにしています(レジュメの作成を入れると4倍近い時間を費やしているかもしれません)。
講師を務めさせていただくようになってから、インプットとアウトプットのスピード感が増したように思います。
読書術を紹介するような本もありますが、読むことを目的にするのではなく、自己成長のための「知の探索(インプット)」と「知の深化(アウトプット)」の心地よさに浸りませんか。
管理人