ため息俳句 つくつくぼうし
今午後5時を過ぎて、先ほどまで西日が眩しかったのだが、今は日がずっと傾いて日が短さを感じるほどになった。
先ほどまで、外でツクツクボウシが鳴いていた。蝉にもいろいろあって、鳴き声もそれぞれであるが、ツクツクボウシの鳴き声は、胸を突く感じがある、皆さんはどうであろう。
漱石の句こんなのが。
鳴き立てゝつくつく法師死ぬる日ぞ 漱石
蝉は幼虫時代を地中ですごす。長いものでは10年にも及ぶという。それが成虫として地上にあるのは一週間ほどだと聞いている。その短い地上に生息する間、全身全霊、日のある内は鳴きつづける。
ツクツクボウシは、短く法師蝉とも呼ばれる、夏の終わりを告げ、秋の訪れを告げる蝉である。去ってしまう夏、それは己の露のような命を惜しむ気分に通じている、そんな感じがする。自分なら随分じたばたするだろうと、・・・・・。
鳴くのはオスで、いうまでもなく求愛行動である。