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「古今十七文字徘徊」帖

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古今のふれあった俳句作品についての所感を記録しておくノートのまとめです。作品にふれあうというのは、きわめて個人的なことで、古典として名高い名句とか、コンクールの優秀作品とか、そう…
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#芭蕉

#21  やすやすと出でていさよふ月の雲  芭蕉

#21  やすやすと出でていさよふ月の雲  芭蕉

 昨晩は、名月に憎まれ口をたたいたが、今夜の月は素晴らしい。

 そこでこの風雅な一文を。

堅田十六夜の弁  芭蕉

 望月の残興なほやまず、二三子いさめて、舟を堅田の浦に馳す。その日、申の時ばかりに、何某茂兵衛成秀といふ人の家のうしろに至る。「酔翁・狂客、月に浮れて来たれり」と、声々に呼ばふ。あるじ思ひかけず、驚き喜びて、簾をまき塵をはらふ。「園中に芋あり、大角豆あり。鯉・鮒の切り目たださぬこ

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