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一文物語集

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一文で完結する物語。 1行小説。 クスリと笑えるものからシュールなもの、ほっこりするもの、ブラックユーモアも。 どこから読んでも、続きはない。 2013年6月28日から201…
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2021年7月の記事一覧

一文物語 2016年集 その10

本作は、手製本「一文物語365 海」でも読むことができます。 1 この世をしっかり歩くには、…

一文物語 2016年集 その9

本作は、手製本「一文物語365 海」でも読むことができます。 1 ついに完成した海中列車の先…

一文物語 2016年集 その8

本作は、手製本「一文物語365 雲」でも読むことができます。 1 人が首吊りしている展示物の…

一文物語 2016年集 その7

本作は、手製本「一文物語365 雲」でも読むことができます。 1 どしゃぶりの雨のせいで、魔…

一文物語 2016年集 その6

本作は、手製本「一文物語365 雲」でも読むことができます。 1 深海で遭難して何モノかに助…

一文物語 2016年集 その5

本作は、手製本「一文物語365 雲」でも読むことができます。 1 ポケットの中に、魔物と化し…

一文物語 2016年集 その4

1 つたが壁をはって、とうとう塔に監禁されている姫の窓を突き破った。 2 夢凧を人生糸で飛ばしたまま、引き寄せることなく、ただ背を向けて人々は歩いている。 3 彼女と一生離れたくないと、彼は誤って自分の背中と彼女の背中を貼り合わせてしまったので、家中を鏡張りにした。 4 太陽系に蒔いた火星の種から芽が出た。 5 海が干上がって新たな住処を求めた魚は、電波の潮に乗って、電線の網に引っかかる。 6 努力の甲斐あって両想いになった彼女は、偶然地獄行きの階段を見

一文物語 2016年集 その3

1 急がないと、と彼女はまっすぐ壁を突き破っていった。 2 深深と降る雪の音を聞いた少女は…

一文物語 2016年集 その2

1 プラネタリウムで星々を見ていたら、突然轟音とともに宇宙が落ちてきた。 2 難破した老人…

一文物語 2016年集 その1

1 誰かそちら側から年をあけていただけませんか。 2 早朝、一年の思いを固めるため、滝行を…

一文物語 2015年集 その12

本作は、手製本「一文物語365 花」でも読むことができます。 1 流れてきた死体の上で、カエ…

一文物語 2015年集 その11

本作は、手製本「一文物語365 花」でも読むことができます。 1 夜、家に帰ると、部屋の鉢植…

一文物語 2015年集 その10

本作は、手製本「一文物語365 花」でも読むことができます。 1 上に進むしかないハシゴを行…

一文物語 2015年集 その9

本作は、手製本「一文物語365 花」でも読むことができます。 1 変色して心の奥底にこびりついて色あせたゴミを取り除くことも忘れることもできなかった彼女は、自らゴミ箱に飛び込んだ。 2 笛が鳴り、先生の全員集合の声で集まると、人より影が多く集まって、先生の話そっちのけで、寂しいのかなと微笑んだ少女は、最後の時まで多くの影に囲まれて過ごした。 3 彼の口から発射されたミサイルで彼女は撃墜され妻となったが、今では妻から発射されたミサイルに彼は常に追尾されている。 4