マガジンのカバー画像

アルバムレビュー

518
レビューの少ないアルバム、好きなアルバムを自己満足でレビューしてます
運営しているクリエイター

2023年7月の記事一覧

Dr. John - In the Right Place (1973)

Dr. John - In the Right Place (1973)

前作「ガンボ」がニューオリンズの歴史を紹介する一枚なら本作はニューオリンズの今を紹介した一枚です。その証拠に前作が一曲を除いて全て過去のヒット曲のカバーだったのに対して本作ではカバーは2曲だけで、もう2曲は共作、残りは全て先生による曲です。またサウンドも前作が先生のピアノをメインにしたオーソドックスなR&Bだったのに対して本作はミーターズを中心にしたバンドのサウンドをフィーチャーしたファンクやロッ

もっとみる
Ramsey Lewis - “Live “ In Tokyo (1968)

Ramsey Lewis - “Live “ In Tokyo (1968)

本作はラムゼイルイスの初来日を記念して制作された日本限定のライブ盤です。この時はドラムで後にE,W&Fを結成するモーリスホワイトが、ベースで長くラムゼイを支えたクリーブランドイートンが参加しています。解説には記者会見時のメンバーの様子が書かれていますがそれが面白いので引用します。

この頃は大分崩れてきたとはいえまだジャズミュージシャンは皆スーツを着ていた時代。メンバーも三者三様のカジュアルでかっ

もっとみる
笠井紀美子 - Round And Round (1978)

笠井紀美子 - Round And Round (1978)

ジャズシンガーとしてデビューした笠井さんですがこの頃(70s後半)はフュージョンやR&B系の歌を歌うことが多くなりました。本作もクインシージョーンズやマリーナショウといったジャズからソウル寄りのフュージョンに転向したミュージシャンによく歌われたベアードアイグナーやハービーハンコックの曲を録音したりとディスコやフィリーソウルっぽいフュージョンサウンド。それにしてもここまで豪華なメンバーをバックに歌う

もっとみる
Astrud Gilberto & Stanley Turrentine.  Gilberto with Turrentine (1971)

Astrud Gilberto & Stanley Turrentine. Gilberto with Turrentine (1971)

ボサノヴァシンガーのアストラッドジルベルト。彼女のアルバムはほとんどがストリングスを使ったイージーリスニング。一方のスタンリータレンタインはブルーノートに男臭いソウルフルなジャズを数多く吹き込んできたサックス奏者。スタイルが異なりすぎて合わなそうな2人を共演させたのはおそらくクリードテイラーはかつて自分が制作しヒットさせたゲッツ/ジルベルトの二枚目を期待したからではないでしょうか。ヒット、セールス

もっとみる
Solomon Burke. The Best Of Solomon Burke(1965)

Solomon Burke. The Best Of Solomon Burke(1965)

ベスト盤を紹介するのは今回が初めてです(多分)。しかしこのアルバムはこのLPでしか聴けない曲もあるのでベスト盤は紹介しないというマイルールを破って紹介しました。この頃のソロモンバークは本当にかっこいいです。90年代のも渋さや風格があってまた良いですが、聴き慣れた60年代初期の方が愛着を感じます。ソフトながらも力強くどっしりとしていてカントリーやロックンロールでもソウルにしてしまう。ウィルソンピケッ

もっとみる