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ザ・ベンチャー⑥


早くも3月になりましたね。
来月から新しい期が始まる企業も多いと思いますし、多くの企業で新卒も入社するでしょう。

私も改めて入社当時に想いを馳せてみました。


突然ですが、下記の文章を読んでみて下さい。

今こそ「自立人材」の育成を!
私は、常々「自立した社員の集合体(1人1人が社長)」こそが最強の組織であると言ってきた。21世紀は特に国は頼りにならないばかりか、貧富の差が激しくなる。優勝劣敗が企業、個人共に一層激烈化するはずである。そのような世の中においては、20代30代のうちに自分へ投資し、出来る限り経験をすることこそ最も重要であると言える。(中略)だから「社員の本当の幸せ」とは人間力を積むことのできる環境を提供することであり、自立した人材に育てることであると私は思う。自立とは上から指示されなくても「自ら考え、付加価値を加え、行動に移せる」という3つが出来る人材である。(中略)この3つができればどんな環境でもやっていける。我社も一層「自立人材」を育てるようにしていかねばならないと再度決意を新たにした次第である。

どうでしょう?
何か違和感ありますか?

実はこれ、約20年前の鉢嶺さん(当時オプトの社長)の言葉です。

正確に言うと、私は収集癖があって、2001年にオプト(現デジタルホールディングス)社内で配られた「楽天主義新聞」と言う社内報(名前が。。)をいまだに持っているのですが、その社内報に書かれていた言葉です。

今読んでも全く違和感がないですよね。他にも同様に2021年の現状でも違和感のない言葉が多くある事に驚かされます。


常に世界は変化し不安定である


勿論、鉢嶺さんに先見の明があったと言えばそうなのかもしれませんが、同時に世界は常に変化しており、不安定で理不尽で不平等(結果)だと言う事にも気づくのです。だから、そこには常に何らかの「差」が生まれ易い。

情報格差、貧富の差、勝ち負けの差など特に資本主義と言う仕組みの中で生きている以上、そこら中で差は発生している。ではなぜ、変化し不安定なのか?

一言で言えば「課題が生まれ易く、解決したい人がいるから」と私は思っています。

その課題を発見し、本気で解決しようとする人(挑戦者)がいる限りは常に世の中は変化し不安定なのです。つまり、極端な話ですが現状を破壊するアクションが常に起きている(水面下も含め)。それがGAFAMのような大きな企業であれば尚更。

前段で紹介した社内報の時期は2001年です。当時はネットバブルが弾け(ただネット業界は成長産業ではあった)、不景気で未曽有の就職氷河期でもありました。正に今のように大きな変化が起き、新しい価値観が芽生えようとしているタイミングでした。

そんな世の中を生き抜くには、常に変化に柔軟に対応できる、更には自ら挑戦者として変化を起こす人になった方が良い。

その為には「自立人材」になること、または育成する事が重要だと行き着いたのだと想像しています。つまり、それが普遍的で本質的な「解」なのだと。

正直これは今から20年後も同じ事が言えるでしょう。時代は常に繰り返します。


言い続ける力


それを踏まえて、やはり約20年間も同じ事を言い続けてきた事が凄いと感動します。それもほぼ同じ内容を。

恐らく、デジタルグループにいる社員(もしくは卒業した社員)は間違いなく、この「一人一人が社長」「自立人材」といったキーワードを認識しているはずですし、この言葉に共感して入社した社員も多いのではないかと思います。私もその一人です。

私が入社した当時の社員数は40名前後だったと思いますが、今はグループ全体で約1600名です。この間には、社員からも外部の人からも色々な意見や質問があったでしょうし、その度に考えが変わりそうになった事もあったと想像します。

それでも、なぜ変えずにこの規模の人に影響を与える事ができているのか、この20年前の社内報を見て「言い続ける事」がいかに重要かを痛感しました。

少し話は反れますが、子供の教育も同じで私が子供へ「今、結構大事な事言ったので覚えておいて欲しい」と思っても全く駄目で。良くも悪くも親や先生が普段から言い続けている言葉をしっかり覚えているものです。人は基本的に忘れる生き物ですからね…



ベンチャーの強さはこの変わらないもの(想い/考え)と変わるもの(事業/サービス)が明確であり、それをスピーディーに実行できる事だと思います。

来月、多くの新入社員が入ってきますが、コロナ禍と言う意味では彼らはVUCA世代?とも言えるのか。圧倒的な新しい視点と行動力でこのグループ会社全体を揺さぶって欲しい。

ちなみに、デジタルホールディングスには今でも変わらない5つのバリューがあります。

ではまた。


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